2008 Fiscal Year Annual Research Report
無歯顎者の嚥下動態の検討-飲み込みやすさに対する食品テクスチャーと義歯の関連-
Project/Area Number |
19592251
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
西 恭宏 Kagoshima University, 大学院・医歯学総合研究科, 准教授 (10189251)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今井崎 太一 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教 (30404510)
長岡 英一 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (00028812)
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Keywords | 摂食・嚥下 / 舌圧 / 筋活動 / 食品テクスチャー / 無歯顎者 / 有床義歯 |
Research Abstract |
本研究は,無歯顎者の義歯の装着・非装着の条件において,食品の特性(食品テクスチャー)による命令嚥下時と自由咀嚼嚥下時の嚥下機能動態の違いを明確にし,食品の特性による飲み込みやすさと嚥下機能動態の関係を検討することが目的である。 本年度はクリープメーターとその解析用ソフトウエアにて,トロミ剤,ゲル化剤(ゼリー)の数種類の濃度を変えて硬さ,凝集性,付着性を計測したデータから,3段階の被験食品を設定し,昨年度再構築した嚥下時の舌圧,筋活動(口輪筋,舌骨上筋群,咬筋),喉頭運動を同時計測するシステムにて,命令嚥下と咀噛自由嚥下の条件で有歯顎者の計測を行った。また,これらの被験食品に対する主観的飲み込みやすさの尺度(ニューメリックスケール)も採取して対応させた(研究代表者:西恭宏,研究分担者:今井崎太一)。 結果については,命令嚥下であるトロミ剤のテクスチャーによる主観的飲み込みやすさは被験者間である程度の一致をみたが,筋活動は個人差が大きく,飲み込みやすさの主観と筋活動量は相関が小さかった。ゼリーにおいては,飲み込みやすさの主観評価と筋活動の関係は,主観評価が飲み込みにくい指示嚥下よりも,主観評価が飲み込みやすい咀嚼自由嚥下の方が口輪筋の筋活動は大きく,舌骨上筋群は小さくなる傾向を得ている。 したがって,咀嚼前と咀嚼後嚥下前の食品テクスチャーの計測も必要と考えられ,本年度の無歯顎者の義歯装着・非装着時における計測には,咀嚼前後のテクスチャー計測の項目も追加したデータを採取していく予定である。
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Research Products
(2 results)