2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19592423
|
Research Institution | Fukuoka College of Health Sciences |
Principal Investigator |
日高 三郎 Fukuoka College of Health Sciences, 歯科衛生学科, 教授 (00084252)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大石 明子 福岡医療短期大学, 保健福祉学科, 准教授 (40331912)
|
Keywords | 食物成分 / デンプン / 日常食事献立 / リン酸カルシウム / 歯石 |
Research Abstract |
食事と歯石形成の関係を研究する目的で、3大栄養素のリン酸カルシウム形成に対する効果をin vitroリン酸カルシウム沈殿物形成測定法(pH低落法)を用いて調べたところ、食事の主食であるデンプンに顕著な促進効果が見出された。しかし、この時用いたデンプンは試薬品質のものだったので、今回は市販食用の12種類のデンプン、即ち、米(うるち、もち)、小麦(薄力粉、中力粉、強力粉)、大麦、蕎麦(内層粉、外層粉)、トウモロコシ、甘藷、クズ、タピオカ、その他、小麦タンパク質グルテン、蕎麦タンパク質ルチンのリン酸カルシウム沈殿物形成に与える効果について、簡便で信頼性の高いpH低落法を用いて研究した。誘導時間はすべてのデンプン粉により延長された。一方、無定形リン酸カルシウム(ACP)形成速度は影響がなかったけれど、ACPからハイドロキシアパタイト(HAP)への転換反応速度はデンプン粉の種類により促進または抑制された。今回の研究により、(1)含有する脂質量が0.2%(w/w)以下のデンプン粉(馬鈴薯、クズ、タピオカ)は、(HAP)への転換反応速度に対し促進的であったが、(2)含有する脂質量が1.0か1.0%(w/w)以上のデンプン粉では、(タンパク量×無機質量)が(HAP)への転換反応速度に対する効果を決定することが見出された。即ち、もち米、薄力粉は高促進群、トウモロコシ、中力粉、うるち米は低促進群、強力粉は促進も抑制もなし、大麦と蕎麦の内層粉、全層粉は抑制群であった。このことはすべての市販デンプン粉が促進的ではないことを示していた。
|
Research Products
(1 results)