2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19592423
|
Research Institution | Fukuoka College of Health Sciences |
Principal Investigator |
日高 三郎 Fukuoka College of Health Sciences, 歯科衛生学科, 教授 (00084252)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大石 明子 福岡医療短期大学, 保健福祉学科, 准教授 (40331912)
|
Keywords | 食物成分 / デンプン / 日常食事献立 / リン酸カルシウム / 歯石 |
Research Abstract |
食事と歯石形成の関係を研究する目的で平成19年度は各種デンプンのリン酸カルシウム形成に対するin vitro効果、平成20年度からは実際の日常献立を作製して、主食、主菜、副菜、汁物の歯石形成への可能性につき研究を行った。平成21年度は前年の続きと、食事材料を含めた自然物による口腔内リン酸カルシウム形成への影響をまとめた。以下、平成21年度の報告を記述する。 3種類(献立1,2,3)の日常的な食事のin vitroリン酸カルシウム沈殿物形成への影響につきpH低落法を用いて研究した。主食であるごはんは無定形リン酸カルシウム(ACP)からハイドロキシアパタイト(HAP)への転換反応速度を促進させた。しかし、献立1と2の料理と食材はすべてACPからHAPへの転換反応速度を抑制し誘導時間を延長させた。鯖の柚香焼き、鯖の竜田揚げ、にんじん、小松菜、小松菜とにんじんの白和え、みそ汁はACP形成速度を抑制した。献立3の料理と食材では、にんじん、しいたけ、鶏肉の千草巻き、なすの煮物、みそ汁並びに、みそ汁またはジャガイモは共存条件でACP形成速度を抑制したが、しらすは逆にACP形成速度を促進した。また、さやいんげんとジャガイモ以外のすべての料理と食材はACPからHAPへの転換反応速度を抑制し、誘導時間を延長させた。このように、ごはん、ジャガイモ、さやいんげんによるACPからHAPへの転換反応速度の促進効果が見出された。これらの結果から、口腔内石灰化に関して、われわれの日常的食事は非常に抑制的であることが示唆された。
|
Research Products
(3 results)