2007 Fiscal Year Annual Research Report
医療におけるリスク感性を高めるためのシミュレーション型CAI教材の開発
Project/Area Number |
19592438
|
Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
村中 陽子 Juntendo University, 医療看護学部, 教授 (30132195)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
足立 みゆき 岐阜大学, 医学部, 准教授 (20263494)
|
Keywords | 看護学 / 医療安全 / リスク感性 / 情報システム / CAI |
Research Abstract |
医療過誤に関する文献レビューによると、事故やインシデントを起こしやすい対象や場面・ミスの原因が分析され、改善策や重要な対策が講じられているが、看護学生や新人看護師のヒヤリ・ハットやインシデントレポートの発生は後を絶たない。それは、看護学生や新人看護師には、医療過誤(事故)に通じるさまざまな状況に対するリスク感性が備わっていないからだと推測する。そこで、学生時代からリアルな擬似体験を通してリスク感性を高めるために、現実に起きたヒヤリ・ハットやインシデントの分析結果を反映させた事例を豊富に取り入れたシミュレーション教材の開発を最終目的としている。 今年度は、研究計画に挙げていた2名の研究協力者と新たに加入した2名の研究協力者と共に、6回の研究会議を開催し、当初の計画に沿って以下のように研究を進めた。(1)学生が最も起こしやすい事故である「転倒・転落」の学習コースを試作することを決定した。(2)転倒・転落に関する文献レビューを実施し、転倒・転落事故の状況や要因を明確にした。(3)村中が試案した教材のコースアウトラインをもとに、教材に取り込む2事例(認知・理解力に問題のない歩行不可能な患者、認知・理解力に問題のある歩行可能な患者)のシナリオを作成した。(4)シナリオに基づき、テルモメディカルプラネックス(神奈川県)にて開発教材の素材作成(医療場面のムービー撮影)を行った。患者役にはプロの俳優を2名雇用し、看護師役は研究メンバーおよび実際の看護師が演じた。テルモメディカルプラネックスの医療環壕が整った撮影現場を借用できたことにより、開発教材に使用できる看護場面の動画がDVDとして仕上がった。(5)ムービー撮影を終了している2事例について、開発教材に必要なコンテンツを検討した。 次の段階として、コンピュータに取り込むコンテンツを完成させ、学習コースのプログラミングを行いシステムを構築していく。
|
Research Products
(1 results)