2009 Fiscal Year Annual Research Report
フィジカルアセスメント用PC教材の開発と活用及び看護技術演習による学習効果の検証
Project/Area Number |
19592455
|
Research Institution | University of Shizuoka |
Principal Investigator |
岡本 恵里 University of Shizuoka, 看護学部, 非常勤講師 (20307656)
|
Keywords | 看護学 / 教育学 / CAI / 看護技術 / フィジカルアセスメント |
Research Abstract |
学内実習・臨地実習に活用できる「呼吸器のフィジカルアセスメント」をテーマとした自己学習用PC教材を開発し、看護技術演習による評価、学習者の満足度により学習効果を検証することを目的とした。 呼吸器のフィジカルアセスメント技術の要点、および患者のプライバシーや安楽に配慮した看護実践を理解することを学習目的に、7つの学習目標、48の行動目標(うち4つは重点項目)を設定した。教材は「表紙、学習方法、学習目標、患者紹介、アセスメント内容、物品準備、説明と同意、視診・触診・打診・聴診、アセスメント後の看護、評価」の全29フレームで構成した。重点項目の4つに関してはビデオ映像を組み込み(11フレーム)、写真や図による説明を追加した。教材の映像・音声の編集はWindowsムービーメーカー、学習提示画面はMicrosoft Windows PowerPoint(R)2007を用いて作成した。 教材の評価は4年制大学の看護学生(1年生)を対象に、予備調査(5名)、本調査(7名)の2段階で行った。評価方法はPC教材による自己学習後、教材の満足度(18項目、5段階評定)と感想等(自由記述)を問う自作の質問紙調査を実施。予備調査においてはグループインタビューにより教材の改善点を明らかにした。本調査ではPC教材による自己学習前後に課題提示した内容に関するOSCE(客観的臨床能力試験)を実施し得点化した。 教材の満足度を問う質問紙調査の平均評価は予備調査3.9/5点、本調査4.4/5点であり、本教材の全体的評価は良好だといえる。OSCEでは、自己学習前の平均得点率33.5%であったが、自己学習後は76.3%となった。最も学習効果が見られた項目は視診であり、打診、触診と続く。最も学習効果が見られなかった項目は聴診であり、質問紙の自由記述では打診音や聴診音の特徴や、それぞれの音を比較して聞くことができる学習内容を求める声が多かった。重点項目の理解を深めるために導入したビデオ映像の提示方法には、改善・工夫が必要である。
|
Research Products
(1 results)