2007 Fiscal Year Annual Research Report
メタ認知の発達を支援する臨床学習環境のデザインに関する研究
Project/Area Number |
19592456
|
Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
細田 泰子 Osaka Prefecture University, 看護学部, 准教授 (00259194)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
片山 由加里 京都橘大学, 看護学部, 講師 (10290222)
|
Keywords | 臨床学習環境 / メタ認知 / 教育デザイン / 看護学実習 / 教育評価 / クリティカルシンキング / 社会システム / 構成主義 |
Research Abstract |
本研究は、メタ認知の発達を支援する臨床学習環境のデザインを探究すべく、医療・看護システム、教育・研究システム、情報・管理システム、実践・協働システムといった社会システムに含まれる要素と臨床学習環境との関連を明らかにし、そこから得られる知見を活用し、評価活動を学習者のメタ認知の発達に活用することができるような評価システムを開発することを目的としている。そのため、看護学、教育学、認知科学、社会科学、情報科学等の領域における文献の検討を行った。評価については、構成主義の理論にもとづくオーセンティック評価を用いている文献を精読し、評価参加者が、単独では得がたい認知的成果を紡ぎ出す過程はいかなるものであるかという問題に注目した。 臨床学習環境の測定尺度としてClinical Learning Environment Diagnostic Inventory(2006、細田)の活用可能な範囲を検証し、さらに臨床学習環境に影響を及ぼす要因の因果構造を明らかにすることを目的に調査を計画した。文献検討をもとに、調査票を作成した。計画では、クリティカルシンキング傾向を測定する尺度としてCalifomia Critical Thinking Disposition Inventoryの活用を考えていたが、この尺度の管理機関Insight Assessmentより信頼性係数の低い日本語版を購入することしかできないため、調査に使用するクリティカルシンキング尺度の再検討を行った。調査では、D'Angeloのクリティカルシンキングの態度と傾向をもとに宮元ら(1996)が作成したリストを作者の許可を得て活用することにした。研究計画と調査票については、大阪府立大学看護学部の研究倫理審査を受け、承認を得た。その後、教員、看護大学生、実習指導者を対象に調査を開始した。また、本研究概要に関するホームページを作成し、閲覧可能にした。
|