2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19592489
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Research Institution | Saitama Prefectural University |
Principal Investigator |
野村 佳代 国際医療福祉大学, 保健医療学部, 准教授 (90335589)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
早川 晶 神戸大学, 医学系・研究科, 講師 (40379376)
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Keywords | 小児がん / 家族支援 |
Research Abstract |
子どもの尊厳や権利の尊重のために、意思決定への子どもの参加を考える時、親の意向が大きく影響する。特に入院初期の親の心理状態は、その後の闘病生活や子どもの意思決定への参加に対する意向にも大きく影響する。小児がんの入院治療終了後の外来通院中の子どもの親への面接を質的に分析した 小児がんの確定診断までの家族の経験は、「尋常でない徴候」「症状と診断のギャップ」「最初の衝撃」「予想外の展開」「奈落の底への突き落とし」の過程を経ることが明らかとなった。 入院初期の親の関心ごとに焦点は、「検査を待つこと」「確定診断の衝撃」「家庭生活の維持」であることが明らかとなった。 家族の経験からは、近医受診によって、「症状と診断のギャップ」に戸惑い「最初の衝撃」を受け、「予想外の展開」につながったことからの、「最初の衝撃」や「予想外の展開」への支援の必要性から近医受診が家族支援の開始時点と定義する必要性や「予想外の展開」からの主に転院の途上におこり、精神的支援は実施されていないことによる、看護師の施設問の連携の重要性が示唆された。 入院初期の家族支援としては、発症に対する恐怖心の軽減に向けた看護師の声かけのほか、発症という危機的状況を乗り越えるための情報提供が重要であり、闘病生活のなかで家庭生活の維持するためには、未知の経験であることを踏まえて段取りしやすいような、疾患に関すること・今後の闘病生活で予測されることのほかに、慢性特性疾患以外の公的扶助や医療支援の存在などの情報提供も、重要であることが示唆された。
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Research Products
(2 results)