2009 Fiscal Year Annual Research Report
妊娠から育児期を通じた母子の継続した食育向上に関する研究
Project/Area Number |
19592505
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Research Institution | Saitama Prefectural University |
Principal Investigator |
坂本 めぐみ 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 講師 (50279577)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松林 秀彦 東海大学, 医学部, 准教授 (40219465)
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Keywords | 食育 / 栄養指導 / 妊産婦 / 育児 / 看護 |
Research Abstract |
平成22年度はこれまでの調査のまとめとして、妊娠期から育児期の母子への食育推進方法を検討するために、産婦人科と小児科の医療施設で勤務する看護職への面接調査を実施した。時期は平成22年6月~9月、対象者は産婦人科医療施設に勤務する助産師10名および小児科医療施設に勤務する看護師10名。対象者に対し半構成的面接調査を実施、双方の逐語録より意味内容の類似性・異質性に基づき分・カテゴリー化し分析した。 産婦人科における食育・栄養指導の主な場面は、妊婦健康診査、合併症予防と治療、産後の回復や母乳栄養指導が抽出された。指導方法は食品群を基調とした食材変換、調味料の減量、調理方法の変更、外食や市販食品・加工食品の選択方法であり、食事バランスガイドの利用と活用はなかった。対象者全員が食育・栄養指導は他の業務より困難感を感じ、その要因として母親の食事内容の判断方法・栄養指導への継続方法・食育と栄養指導の技術不足・妊産婦からの質問への対応のための知識不足が抽出された。しかし育児期までの長期的な視野での指導の必要性への意識は低く、妊娠期の栄養への具体的な指導への分かりやすい指導媒体の必要性があげられた。 小児科における食育・栄養指導の場面は、健康診査時の各期、間食指導、子どもの疾患時の栄養指導時が抽出された。しかし業務と考えていない・実施していない対象者も存在していた。具体的な食育・栄養指導方法は助産師への調査と同様であった。指導の困難さは、食や栄養に関する保護者の関心の低さ、親子双方から聞く情報の齟齬と正確な判断、指導の評価が出来ないこと、乳汁を含めた食品の知識不足、親の質問に対する知識不足が抽出された。 今年度の調査と今までの調査の結果を検討し、母子の継続的な食育支援を目的とした、指針案と妊娠期から育児期までの母親の食育・栄養指導の具体策をパンフレットとして作成した。
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Research Products
(1 results)