2008 Fiscal Year Annual Research Report
知的障害者・児の肥満予防および改善プログラムの開発に関する研究
Project/Area Number |
19592565
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Research Institution | Hyogo University of Health Sciences |
Principal Investigator |
尾ノ井 美由紀 Hyogo University of Health Sciences, 看護学部, 講師 (70324788)
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Keywords | 知的障害児 / 知的障害児通園施設 / 健康管理者 / 肥満予防 / 肥満改善 |
Research Abstract |
平成19〜20年度に児童デイサービスを利用した知的障害児(7歳〜11歳)と保護者25組を対象に、生活習慣実態調査および保護者への生活・食事指導を実施した内容の分析を行った。結果、半数の児童に肥満傾向が見られ、運動に関心のある児童は半数であったにも拘わらず、児童デイサービス以外に放課後の余暇活動を過ごす場所が無く、保護者も困っていたことが明らかになった。また、食生活について不安を持っているにも拘わらず、今まで指導を受けた保護者は1割程度であり、今回指導を受けることで、児童の問題点を保護者が認識することが、児童の肥満予防および改善につながる生活習慣を身につける契機となったことが立証された。 平成19年9〜11月に全国の知的障害児通園施設の児のデータ管理者や健康指導実施者を対象に行ったアンケート調査(回収率54.6%)の分析をH20年度行った。施設の定員数は、15人から90人で平均38.8人(±14.6)、30人定員の施設が43.9%を占めていた。そこで、定員30人以下および31人以上の2群別に健康管理状況を見た。結果、医療職の配置状況では、医師や保健師の配置では差が見られなかったが、看護師は31人以上の規模の方が配置されており、医療職が健康管理を実施していた(p<0.001)。しかし、両規模共クラス担任が健康管理を行っている所が4〜6割を占め、30人以下の規模では医療職の配置割合は44.8%と半数以下であった。よく遭遇する健康問題では、「持病の問題」が両規模共最も多く、「肥満」は3割で、肥満指導の実施はその半数であった。肥満指導内容や肥満指導時に困っていることについて規模と関連は見られなかった。30人以下の規模の施設において施設外の医療職との連携を踏まえた健康管理者への肥満予防意識の向上の必要性が示唆された。
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