2007 Fiscal Year Annual Research Report
独居がん終末期患者の在宅ホスピスケア-地域ケアシステムの構築に向けて-
Project/Area Number |
19592612
|
Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
杉本 正子 Toho University, 医学部, 教授 (80226464)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
リボウィッツ よし子 (志村 よし子) 青森県立保健大学, 健康科学部, 教授 (50305033)
米澤 純子 日本赤十字看護大学, 看護学部, 講師 (50289972)
美ノ谷 新子 東邦大学, 医学部, 准教授 (20299986)
尾崎 章子 東邦大学, 医学部, 准教授 (30305429)
|
Keywords | 独居がん終末期患者 / 在宅ホスピスケア / 地域ケアシステム |
Research Abstract |
目的:独居がん終末期患者の在宅ホスピスケアにおける現状と課題を明らかにする。 研究実施計画:研究実施計画においては、平成19年度に全国訪問看護ステーションを対象に質問紙調査、平成20年度に某訪問看護ステーションの看護師とホームヘルパーを対象に面接調査を実施する予定であった。しかし、質問紙調査用紙の作成段階で、19、20年度の内容を入れ替えたほうが良いことが明らかになった。即ち質的研究で得られた内容から質問紙を作成したほうが、内容が充実されると判断した。 従って、平成19年度は、(1)近年において某訪問看護ステーションで看取った独居がん終末期患者の属性と死亡までの状況の把握(2)訪問看護師5名、ホームヘルパー3名への聞き取り調査を実施した。 研究の実施:2006年から2007年3月までに看取った独居がん終末期患者は6人であった。また6人に関わった看護師は5名であり、個別に40〜60分の半構成式の聞き取り調査を行った。 結果:(1)看護師はいづれも30代であり、病院看護師の経験は平均6.2年、訪問看護師の経験は4.6年であった。(2)患者の年代は50歳代と60歳代が各1名、70歳代が4名であった。がんり部位は消化器が4名、呼吸器と婦人科が各1名やあった。(3)実践した訪問看護の主な内容は、症状コントロール、ホームヘルパーへの支援、家族間の調整であった。 考察:在宅ホスピスが実現できた要因としては、(1)患者本人の在宅で死にたいという強い意志(2)支える医療・福祉チームの存在(3)司令塔としての訪問看護師の調整機能(4)最期を看取る家族やホームヘルパーの存在、があげられた。
|