2008 Fiscal Year Annual Research Report
定住ラテンアメリカ人のChagas病疫学調査と輸血感染予防対策
Project/Area Number |
19604003
|
Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
三浦 左千夫 Keio University, 医学部, 助教 (30051858)
|
Keywords | 在日ラテンアメリカ人 / シャーガス病検査 / NPO-SABJA / NPO-北信外国人支援ネット / びわこ国際医療フォーラム / 慢性シャーガス病 / Rapid法 / ブラジル人コミュニティー |
Research Abstract |
1.在日ラテンアメリカ人のシャーガス病検査についての啓発活動を神奈川県【平塚】、長野県【松本】、滋賀県【甲賀市、湖南市】にて行い、希望者に対する血液抗体スクリーニング検査を実施した。いずれもNPO-SABJA(在日ブラジル人支援する会)、NPO-北信外国人支援ネット、びわこ国際医療フォーラムの活動支援の一環として行われ、長野県では松本協立病院、滋賀県では公立甲賀病院の協力を得て実施された。平塚、群馬ではブラジル領事館の依頼で、NPO-SABJAの支援活動として健康相談をブラジル人医師が行い、その場で依頼を受け抗体検査を行った。その結果106名の検査希望者のうち2名に抗体陽性者が検出された。 2.一方、彼等の出身母国ブラジル連邦共和国内日系移住地在住者についてのシャーガス病感染リスクについての調査では、日系移住地には昨年度同様に10%強の感染リスクを抱えており、21年度は是非東北ブラジルに点在する目系移住地についての検診調査を依頼された。 3.健康相談現場、献血現場での全血スクリーニングキットの開発は、Dot-ELISA法から、Rapid法に改良し、現場でのスクリーニングに対応できるようにし、慢性シャーガス病患者の多い東北ブラジルにて試用し、既存の検査キットの結果と遜色のない結果がえられ、迅速スクリーニング検査キットとして期待される。 4.今年度はNPOとの共同活動において多くのブラジル人コミュニティーを対象に啓発活動がおこなえた。検査キット開発には現在でも新規患者、慢性患者を抱える南米での評価は欠かすことは出来ない。
|