2007 Fiscal Year Annual Research Report
脳内反応から捉えるシャドーイング擬似発話データとリスニング力との関連
Project/Area Number |
19652056
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | Aichi University of Education |
Principal Investigator |
建内 高昭 Aichi University of Education, 教育学部, 准教授 (10300170)
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Keywords | シャドーイング / リスニング / 脳内皮質 |
Research Abstract |
研究目的 本研究は,日本人英語学習者(大学生)を対象に,リスニングに随伴して行なうシャドーイングを対象として,擬似発話データの特徴,脳内皮質への影響を調べるものである。 本年度は,シャドーイングに見られる擬似発話データを収集し,その分析を行なっている。 現在,以下の内容まで進んでいる。 1)シャドーイングに見られる潜在時間の特徴の一端を把握したこと 2)これまでリスニング力、方略からのみ捉えられてきた研究課題に,新たに比較可能な統制課題を取り入れ,擬似発話データ分析に取り組むことで研究課題の領域を広げることができたこと 3)脳内皮質に関わる予備実験を終え,本実験を着手したことである。 シャドーイングに見られる潜在時間には幅があり,潜在時間の短い近接群,及び潜在時間の遅い間遠群が見られることが明らかになった。 シャドーイング擬似発話を分析する中で,シャドーイング及び統制課題とのそれぞれの影響を探った。結果は,産出データの正確さの割合が被験者により差が見られることである。また擬似発話データにおける要因とリスニング力との関連が見られていることである。 潜在時間を特定することにより,脳内皮質への影響を探るための実験パラダイムの時間設定を作成することができた。従来の研究枠組みでは捉え切れなかった脳内皮質に関わり,機能磁気共鳴画像(fMRI)を用いることにより,シャドーイング時点における脳内皮質への影響を精緻な空間分解能から解明につながる。
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