2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19673002
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
筒井 健一郎 東北大学, 生命科学研究科, 准教授 (90396466)
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Project Period (FY) |
2007-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | サル / カテゴリ / ルール / 経頭蓋磁気刺激 |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでに、複数の刺激を用いた連合学習やその逆転学習(グループ逆転課題)を、サルに繰り返して行わせると、ルールやカテゴリなどの情報を積極的に使って状況の変化に対応するようになることが行動学的に示された。また、この課題を行わせながら前頭連合野からニューロン活動を記録すると、ルールや、学習の結果として形成された刺激カテゴリをコードしているニューロンが多く見つかり、前頭連合野が文脈情報(ルール)や知識(カテゴリ)に基づいたトップダウン的な行動の制御にかかわっていることが示唆された。 本年度は、前頭連合野のトップダウン的な行動制御へのかかわりを因果論的に検証するために、経頭蓋時期刺激(TMS)によって前頭連合野を抑制した時の行動をしらべた。経頭蓋磁気刺激は、頭皮上に設置したコイルに電流を流すことによって磁場を発生し、それによって脳内に電流を流すもので、非侵襲的に脳に電気的刺激を与えるものである。神経活動に対して、反復低頻度刺激は抑制的に、反復高頻度刺激は促進的に働くことが経験的に知られている。 前頭連合野への反復低頻度刺激=抑制刺激によって、トップダウン的な行動の切り替えを要求される「全体逆転」の成績が有意に低下したのに対して、ボトムアップ的な連合学習によって行われる「部分逆転」の成績には影響が現れなかった。これにより、前頭連合野が文脈情報や抽象的な知識に基づくトップダウン的な行動の制御にかかわっていること、また、低次な学習である連合学習には直接関与していないことが明らかになった。
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Research Progress Status |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(24 results)