2007 Fiscal Year Annual Research Report
リボソームによる配列制御型合成系の拡張に向けた非天然基質の合理的設計
Project/Area Number |
19685016
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
山東 信介 Kyoto University, 工学研究科, 助教 (20346084)
|
Keywords | リボソーム / 配列制御型合成 / 核酸 / 蛋白質 / アミノ酸 |
Research Abstract |
リボソームディスプレーを用いたイメージングリガンドの進化的探索に向け、ペプチダーゼ耐性を有する主鎖伸長型、N-メチル化基質等へのリボソーム基質拡張に向けた下記2テーマを実施した。[主鎖伸長型基質]:主鎖伸長型基質導入を決定する要因の探索を実施。実施者は化学的アミノアシル化tRNAを用いて主鎖伸長型基質導入効率を見積もり、その適合性を検討してきた。しかし、本系ではEF-Tuとの結合、ペプチジル転移反応への適合性など複雑なパスを混合した解析となる。そこで、ファクターを分割した実験系を構築した。(1)ペプチド転移反応:Aサイトにおけるaa-tRNAミミックであるPuromycin誘導体を用いた研究を実施した。一連の主鎖伸長型基質で誘導体化したPuromycin aminonucleosides(PANS)、更には、よりtRNAに近づけたCCPANSを用いることを計画した。本化合物群合成に当たっては固相合成法を選択し、その合成ルートを確立、幾つかの化合物に関しては合成を終了している。引き続き、残りの目的化合物を合成し、蛋白質翻訳阻害実験を行う。(2)さらにEF-Tuとの相互作用に関する主鎖伸長型基質の効果を検討するため、主鎖伸長型基質でアシル化されたtRNAとEF-Tuとの相互作用強度を比較検討した。[N-メチル化基質]化学的アシル化AMPを基質とすることで、非天然基質の酵素的アシル化を目指した。まず、N-Me-Phe/Phe RS系に着目した。不安定なアシル化体はNVOC-N-Me-Phe-AMPとして安定に単離できることを見出した。結果、大腸菌PheRSが化学ミスアシル化N-Me-Pheを基質として使用でき、かつ、アシル化効率が天然系に比することが示唆された。
|