2009 Fiscal Year Annual Research Report
サモアにおける「ジェンダーと開発」政策の変遷とその慣習的ジェンダー関係への影響
Project/Area Number |
19710226
|
Research Institution | Tenri University |
Principal Investigator |
倉光 ミナ子 Tenri University, 国際文化学部, 講師 (10361817)
|
Keywords | ジェンダーと開発 / サモア / 家庭内暴力 / 慣習 / 女性政策 |
Research Abstract |
本年度は、南太平洋のコンテクストを重視するために、南太平洋の「ジェンダーと開発」に関する研究動向を調査した上で、平成19・20年度に引き続き、さらに現地調査を実施する予定としていた。しかし、2月に予定していた現地調査および3月に予定していた学会発表等を体調不良により実施することができず、その後、本研究は3月5日をもって事業廃止とすることにした。したがって、当初の予定通りに研究が進まなかったが、それまでの研究成果は以下の通りである。 前年度に引き続き、ニュージーランドにて南太平洋のジェンダーと開発に関する英語文献等を収集した。また、サモアにおいて深刻化している家庭内暴力に取り組むNGOの一つがニュージーランドのサモア人コミュニティの活動と協働し始めたという話を聞き、ニュージーランド側での関係者に実情を聞いた。それによると、サモアのNGOではニュージーランドのサモア人コミュニティに対し、資金援助およびソーシャルワーカー等の技術的な支援を期待しているという。そして、ニュージーランドのオークランド大学にて、南太平洋のジェンダー研究に携わっている2名の女性研究者と、南太平洋の親族とジェンダー関係、家庭内暴力等の問題、さらに開発におけるジェンダー視点の有効性について意見を交換した。そこではとくにポリネシアのファミリーというものが調和の取れた平和なものとして描かれてきたことが持つ問題性や、調査において家庭内暴力の被害者に対する倫理的な問題が挙げられた。
|
Research Products
(1 results)