2008 Fiscal Year Annual Research Report
サービス・知識経済におけるチーム作業の実証的研究:専門職の多技能化の探求
Project/Area Number |
19730254
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
井川 浩輔 University of the Ryukyus, 観光産業科学部, 講師 (80433093)
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Keywords | チーム作業 / 多技能化 / 人的資源管理 / 人事考課 / ナレッジワーカー / 医療現場 |
Research Abstract |
本研究の具体的内容は、専門的なサービスを提供するチームにおける多技能化とその促進要因について明らかにすることである。平成20年度の研究実績の概要は3つに大別できる。 第1に、質的調査法に関する先行研究のレビューや、グランデッド・セオリーの専門家との議論を行った。本調査において用いられる中心的なデータ収集方法は質的調査法であるが、質的調査法の文献調査を実施するだけでなく質的調査法に関連する学会やワークショップに参加することで、多技能化の実態分析を行うための具体的・実践的手順に関する情報を入手することができた。 第2に、質的調査法を用いた本調査を行い、多技能化とその促進要因に関するデータを収集した。訪問調査では現場における滞在時間が限られるため、多技能化を捉えるには何らかの工夫が必要になる。本調査では多職種チームの職種間における多技能化の程度を解明するために、「現場において他の職種の技能評価をどの程度行うことができるか」という観点から質的データを収集した。このような視点は、予備調査において収集されたインタビュー・データの分析から導出されたものである。具体的には、専門が異なるチーム・メンバー間で技能の評価を行っていただき、その場面におけるメンバーの行動や会話を分析した。 第3に、多技能化の促進要因を幅広く探求するため、人的資源管理に関する調査報告書のレビューを実施した。また、平成21年度に計画している量的調査に備えて、人的資源管理に関する2次データを用いた定量的分析を行った。調査報告書のレビューと定量的分析結果の一部は、『和歌山大学経済学会経済理論』において刊行した。
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Research Products
(1 results)