2008 Fiscal Year Annual Research Report
学習障害児に対する読解能力検査と教育プログラムの開発
Project/Area Number |
19730563
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Research Institution | Tohoku Fukushi University |
Principal Investigator |
後藤 紗織 Tohoku Fukushi University, 総合福祉学部, 助教 (30438551)
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Keywords | 学習障害 / 読解力 / 小学生 / 読解力検査 |
Research Abstract |
本研究の目的は、(1) 小学生の読解能力を測定するための検査の作成、(2) 作成した読解能力検査を小学1年から6年を対象に実施し、その結果を分析し、小学生の読解力の現状及び特徴を明らかにする、(3) その結果に基づいて読解力を改善するためのプログラムを作成し、読解能力の低い学習障害児を対象とした形成実験を行い、そのプログラムの有効性を検証することである。 平成20年度は上記(2) の、小学校での読解能力検査の実施を目的とした。読解能力が低い場合にその原因として考えられる文を総合する能力をみるために、乱文検査も実施した。読解能力検査と乱文検査の2種類の検査を宮城、東京にある小学校7校で実施し、1年から6年まで約2500名の児童を対象とした。 結果は読解能力検査、乱文検査ともに学年の上昇と共に平均得点の上昇が見られた。また、どの学校、学年にも読解能力に遅れのある児童が存在することが認められた。学校間での成績の差異はほぼ認められなかった。 健常児群では読解能力の高さと、総合能力の高さには相関が見られたが、学習障害児を含む特別支援教室に在籍している児童群では相関は見られなかった。読解能力に遅れのある原因として文を総合する能力が未発達であることが考えられ、その能力を改善させることが読解能力を高めることに結びつくことが予測された。
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Research Products
(1 results)