2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19740011
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
宮地 兵衛 Nagoya University, 大学院・多元数理科学研究科, 助教 (90362227)
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Keywords | 代数学 / 表現論 |
Research Abstract |
[1]一般線型群、それに付随する岩堀ヘッケ環やq-シューア環、量子群のモジュラー表現論と[2]A型アファイン量子群のフォック空間における柏原局所及び大域的結晶基底の挙動の関係を主な研究目的にする.[2]の世界での組み紐作用に対応するような複体が[1]の世界のブロック代数の加群の圏の導来圏の三角圏同値を与えることと非常に良く分かる無限系列の特別なブロック代数が知れている.そしてこの特別から全体には、先の"組み紐"複体を何度か合成すれば、表現の導来圏の圏同値はいきわたる. 具体的には、この雛形に基づいてq-シューア環のパラメータqの量子標数e(例えばqの位数)を変化させたときの[1]の世界を開拓行くことを目的とした.本研究で得た結果として量子標数が小さいほうの表現の圏は、量子標数が大きいほうの圏の直和因となることを証明した. これまで量子標数を変えた圏の比較は全くなされておらず、本結果は、斬新な方向性もっている.また下限の分かった標数p>0でも本結果が成り立つためLusztig/James予想といった世界的に有名な問題の部分的な解決に直に応用をもっている.標語的には(e,p)-Lusztig/James予想は、(p,p)-Lusztig/James予想に"埋め込まれる"ということが本研究から直ちに分かる.逆に言えば,(2,p)の場合が最も利用価値が高いということが分かった. また、本研究課題の核心部ではないが、先に記した"良く分かる無限系列"の特別なブロック代数にあたるものをE型のChevalley群及びヘッケ環について発見し、出版した.
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