2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19740058
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
西川 貴雄 Nihon University, 理工学部, 講師 (10386005)
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Keywords | 確率論 / 数理物理 / 大規模相互作用系 |
Research Abstract |
本研究における主目的は「実効的界面モデルの大規模・長時間漸近挙動」について調べ、系が大規模になったときの、集団としての挙動について考察を加えることである。これまでの系の解析においては、相互作用を表す関数が狭義凸であることが本質的に用いられている箇所があり、よって、この仮定の下で解析が行われることが主であった。しかしながら、昨今、相互作用が凸でない場合について、系の解析が他研究者により進められ、徐々に性質が明らかになってきている。それらの結果を踏まえ、相互作用の凸性を仮定しない場合について時間発展の解析、特に定常測度の特徴付けを試みた。スケール変換の極限として巨視的な方程式を導く際、局所平衡状態の成立を証明することになるが、この定常測度の特徴付けは不可避であるからである。 その結果、空間次元に条件を課さざるを得ず、部分的な解決ではあるが、もし相互作用の主要部が狭義凸性をみたし、かつ摂動部がある意味小さいという仮定の下で、空間的にエルゴード性をもつ定常測度のクラスはギブス測度のクラスと一致することが証明できた。他の研究者による研究結果により、ギブス測度のクラスは完全に特徴付けられており、従って定常状態が特徴付けられたことを意味する。この定常測度の特徴付けを用い、ディリクレ型境界条件を課した系について、スケール変換の極限として、巨視的な方程式を導くことにも成功している。
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Research Products
(2 results)