2009 Fiscal Year Self-evaluation Report
Gevrey theory for singular first-order partial differential equations in complex domains
Project/Area Number |
19740078
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Basic analysis
|
Research Institution | Okayama University of Science |
Principal Investigator |
HIBINO Masaki Okayama University of Science, 工学部, 准教授 (10441461)
|
Project Period (FY) |
2007 – 2010
|
Keywords | 関数方程式論 / 複素解析 / 発散級数 / 総和可能性 / 解析接続 / 関数空間論 / 縮小写像 |
Research Abstract |
(1) 2変数羃零型と呼ばれる1階線型の偏微分方程式において、その発散羃級数解がボレル総和可能となるために方程式の係数が満たすべき条件は何か、という問題を、これまでは完全に一般的とは言えない(方程式の形に幾つかの制限が付いた)方程式に対して研究をしてきました。この制限を外し、最も一般的な羃零型方程式を取り扱い、その発散解のボレル総和可能性を保証するための条件を求めることが、2007年度、2008年度の研究目的です。 (2) 一般に複素解析的微分方程式において、その特異点を中心とした形式的羃級数解(以下、「形式解」と略記)を考えたとき、一般には方程式の特異性のためにその存在は保証されません。また、存在する場合であっても、その一意性や収束性等は無条件には保証されません。これまで、(i)形式解が一意存在する為の条件を求める;(ii)さらにその形式解が収束するための条件を求める;(iii)形式解が発散する場合にはその発散の大きさを求める;という3つの視点から、或る程度非線型度に条件を課した単独1階偏微分方程式に対して研究を続けてきました。(このような問題は「マイエ型」の問題と呼ばれている。)同じ視点からの研究を、非線型度に条件を全く課さない一般の単独1階偏微分方程式に対して行い、過去の研究の一般化となる形で解答を与えることが、2009年度以降の研究目的です。
|