2008 Fiscal Year Annual Research Report
極限環境下における真空中の絶縁体表面の暗電流測定と実時間帯電測定
Project/Area Number |
19760191
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
山納 康 Saitama University, 理工学研究科, 助教 (30323380)
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Keywords | 真空 / 表面抵抗 / 暗電流 / 体積祇抗 |
Research Abstract |
本研究では, 各種絶縁体表面に流れる暗電流を真空環境下で測定することを目的としている。各種純度のアルミナセラミックスや人工衛星に使用される絶縁材料(太陽電池パネル用カバーガラス類、宇宙機熱制御材料, 有機系絶縁物、宇宙機実装用塗料など)について、大気中および真空中で体積抵抗と表面抵抗の測定を行った。その結果、表面抵抗率は、真空中の値が大気中のものと比べて数十倍〜数千倍に上昇することが明らかになった。一方、体積抵抗率はほとんどの物質において真空中と大気中とで変化は無かったが、一部の特殊な絶縁材料、例えば宇宙機用の塗料などでは、大気中と真空中では体積抵抗においても変化した。これは、大気か照真空中に環境が変化することで、材料内部に含まれる溶剤や水分などの脱離やひび割れなどの形状の変化が起こったことによるものと考え照れる。 また、極限環境下として紫外線や電子線がに射された試料について、表面および体積抵抗率を真空中で測定し、これ照が電気伝導に与える影響について調査を開始した。紫外線や電子線の照射条件としては、人工衛星が飛翔する環境下を模擬した、この条件で体積抵抗率と表面抵抗率を測定したところ、未照射の試料の抵抗率とに違いが生じないことが明らかになった。
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