2008 Fiscal Year Annual Research Report
光受容体フィトクロムをバイオ光スイッチとして利用するための基礎的な研究
Project/Area Number |
19760550
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
岡澤 敦司 Osaka University, 大学院・工学研究科, 助教 (10294042)
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Keywords | 光スイッチ / 発現制御 / 植物 / 分子機械 / ナノバイオ / フィトクロム / 光受容体 |
Research Abstract |
シロイヌナズナの光受容体フィトクロムA(phyA)をベイト, シロイヌナズナのcDNAライブラリーをプレイとして, 大腸菌を用いたtwo-hybridスクリーニングを行った. cDNAライブラリーのスクリーニングによって得られたクローンの配列解析によって, これまでにphyAとの相互作用が知られておらず, かつ, 植物中での機能が明らかでないキナーゼ様タンパク質や転写因子と思われるような, 数種類のタンパク質が得られた. これらの, 候補タンパク質にDsRedを融合させたタンパク質を発現するためのコンストラクトを構築し, phyA : GFP融合タンパク質を発現しているシロイヌナズナのプロトプラスト中に一過性発現させた. その結果, キナーゼ様タンパク質や転写因子様タンパク質が遠赤色光照射下ではphyAと同様に核に局在していることが示された. また, これらの遺伝子の発現が光によって制御されていることも明らかにした. 本研究によって, 少なくとも3種の新奇フィトクロム相互作用タンパク質候補を絞り込むことが出来た. そのうちの一つは70アミノ酸残基の非常に小さな機能についての情報が全くないタンパク質であった. 今後はこの機能未知のタンパク質の役割を明らかにすることで, phyAを光スイッチとして利用するにあたり有用な知見が得られると期待される. さらに, 本研究に関連してphyA下で制御されている一次代謝物群の解析や, 寄生植物中のphyAの配列比較によって新しい知見を得ており, これらについては論文発表ならびに, 学会発表を行った.
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[Journal Article] Unieque phytochrome responses of holoparasitic plant, Orobanche minor2009
Author(s)
Takagi, K., Okazawa, A., Wada, Y., Mongkolchaiphruek, A., Fukusaki, E., Yoneyama, K., Takeuchi, Y., & Kobayashi, A.
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Journal Title
New Phytologist (in press)
Peer Reviewed
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[Presentation] Photoresponse analysis of phytochrome A in a non-photosynthetic parasitic plant, Orobanche minor Sm.2008
Author(s)
Takagi, K., Okazawa, A., Wada, Y., Trakulnaleamsai, C., Fukusaki, E., Yoneyama, K., Takeuchi, Y., & Kobayashi, A.
Organizer
5^<th> International Weed Science Congress
Place of Presentation
バンクーバー, カナダ
Year and Date
2008-06-23