2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19791035
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
福士 純一 Kyushu University, 大学病院, 助教 (40444806)
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Keywords | MMP2 / 骨破壞 / 骨溶解症 |
Research Abstract |
ヒトMMP2遺伝子変異による骨溶解症(Winchester症候群)の表現系が、MT1-MMP遺伝子欠損マウスの表現形ときわめて類似することは、変異型MMP2がMT1-MMPの機能を抑制する可能性を示唆する。本研究の平成19年度の計画として、変異型MMP2とMTl-MMPとの相互作用の解析を施行した。 はじめにHEK 293細胞に、発現ベクターをトランスフェクションすることで、培養上清中にMMP2蛋白が分泌される系を確立した。この系において、ゼラチンカラムを用いて、培養上清よりMMP2を精製・濃縮し、相互作用の解析に使用することが可能となった。 次いで、MMP 2前駆体蛋白の特異的精製を行うべく、N末端にFlagタグを付けた発現ベクターの作成を行った。ゼラチンカラムと、Flagタグ親和性カラムを組み合わせることにより、前駆体蛋白を特異的に精製することが可能となる。現在、N末端Flagタグ付きMMP2が、タグ無しMMP2と同様にMT1-MMPおよびTIMP-2と複合体を形成し、活性化をうけることの確認を行っている。N末端に付与したFlagが活性化に影響しないことが確認されれば、N末端Flagタグ付き変異型MMP2蛋白の精製を行い、MT1-MMPとの相互作用の解析を行う予定である。 In vitroでの相互作用の解析結果に応じて、平成20年度はN末端Flagタグ付き変異型MMP2のトランスジェニックマウスの作成を行い、in vivoでの相互作用の解析を予定している。以上のような研究計画にしたがい、変異型MMP2による骨破壊機序の解明が進むことが期待される。
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