2009 Fiscal Year Annual Research Report
ファーロー法による二段階口蓋形成手術法実施症例の長期言語成績について
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19791496
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
寺尾 恵美子 Niigata University, 医歯学総合病院, 助教 (40323993)
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Keywords | 二段階口蓋形成手術法 / 言語成績 |
Research Abstract |
新潟大学医歯学総合病院口腔外科顎顔面外科診療室では唇顎口蓋裂児に対し1996年からFurlow法によるHotz床併用二段階口蓋形成手術法を施行している。8歳まで定期的に評価し得た症例の鼻咽腔閉鎖機能と正常構音獲得過程について検討した。 【対象および方法】対象は本法を施行され8歳まで定期的に言語管理が可能であった症例52例(F群)。対照群として同管理下で1995年以前にWidmaier変法による軟口蓋形成術を施行された103例(W群)。方法は、鼻咽腔閉鎖機能について、開鼻声と呼気鼻漏出およびKAY社製ナゾメーターIIモデル6400により母音・子音・文章課題の鼻腔共鳴量の評価を行い、総合的に良好、軽度不全、不全の3段階で判定した。構音について音節、単語、文章により判定した。判定時期は4歳時、5歳時、硬口蓋閉鎖術前および術後、7歳時、8歳時とした。統計学的評価はx^2検定を用い、5%未満の危険率により有意差ありとした。 【結果と考察】8歳時の鼻咽腔閉鎖機能は良好例がF群96.2%、W群87.4%で、両群に有意差はなく、従来の一段階法と同程度であった。経時的には、F群の4歳時と5歳時間、W群の5歳時と術前間に有意差があった。F群ではW群より約1年早く鼻咽腔閉鎖機能が得られていた。8歳時の正常構音獲得はF群80.8%、W群69.9%であり有意差はなかった。両群とも術後と7歳時間に有意差があり、W群ではこれに加えて7歳時と8歳時間にも有意差があった。正常構音獲得過程はF群では自然治癒、W群では構音訓練終了が多数であった。障害音数の平均は4歳時と5歳時に二群間に有意差があった。F群ではW群より1年早く機能回復するが、正常構音の完全な獲得には至らず、障害された音数の少なさおよび自然治癒の多さとして現れると考えられた。
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Research Products
(2 results)