2007 Fiscal Year Annual Research Report
レザフィリンを使用した光化学治療とテガフール療法の併用によるアポトーシス誘導効果
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19791532
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
野中 美保子 Nagasaki University, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (40380985)
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Keywords | 光化学治療 / レザフィリン / テガフール / アポトーシス |
Research Abstract |
光化学治療(Photodynamic Therapy: PDT)は、腫瘍選択性を有する光感受性物質を静注し,病変部にレーザー照射を行うことで、腫瘍壊死を引き起こす癌治療法である。このPDTが、癌細胞にアポトーシスを誘導しやすいことは以前より報告されている。癌細胞に対するアポトーシス誘導は、ネクローシス誘導に比べて、刺激後早く細胞死が訪れるだけでなく、炎症症状が出にくいために、有利な治療法と言える。現在、世界的にレザフィリンを使用したPDTが注目され、国内でも臨床試験が行われ著効率約80%の結果が報告されている。ところが、レザフィリンPDTとテガフール化学治療の併用によってどのように殺細胞効果が変化するのか、また誘導されたアポトーシスがどのシグナル経路に影響するのかについては未だ報告されていない。 私は今年度、数種類の培養癌細胞において、PDTとテガフール療法を併用し、殺細胞効果とアポトーシス誘導効果について、相乗効果が見られるか以下の方法で検討した。 1.培養した数種類の癌細胞においてレザフィリンPDTを行い、その生存率、及びアポトーシス誘導率を検討する。 2.数種類の癌細胞において化学療法(テガフール)を行い、生存率及びアポトーシス誘導率を検討する。 3.両者を併用して生存率、アポトーシス誘導率を検討する。 この結果、培養細胞において両併用によって劇的な癌治療効果を得ることが出来た。
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