2007 Fiscal Year Annual Research Report
炎症性腸疾患患者のQOL向上のための情報提供に関する研究
Project/Area Number |
19791683
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
田中 真琴 The University of Tokyo, 大学院・医学系研究科, 助教 (50431763)
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Keywords | 看護 |
Research Abstract |
炎症性腸疾患(IBD)は、再燃と緩解を繰り返す特徴があり、患者は長期に疾患と付き合ってゆかなければならない。しかし、再燃予防のための明確な指針はなく、療養に必要な情報提供内容には施設差が存在する。患者の健康関連QOLには、情報提供の重要性が強調されつつあるが、わが国のIBD患者への情報提供に関する研究は乏しい。そこで、本研究は、IBDの専門医がおり、外来通院患者数が多い施設で行われている情報提供の実態を調査し、以下を明らかにすることを目的とした。 1. IBD患者を多く経験している施設において提供されている情報内容 2. 患者の相談・指導に従事する医師、看護師、栄養士、医療ソーシャルワーカーが重要視する情報 平成19年度は、上記1.を明らかにすることを目的に、研究計画の概念枠組みの確定と精錬、研究計画書の作成、調査依頼予定施設の医師および看護師に対し、ヒアリングを行った。NPO法人日本炎症性腸疾患協会(CCFJ)から本調査への協力が得られることとなった。CCFJには患者向けの情報が多く集積されており、そこにある患者用パンフレット(主に企業がIBD専門医の監修のもとに作成し、医療機関に配布しているパンフレット等)の提供を受けた。収集した資料について内容分析の手法を参考に分析を開始した。収集した資料をテキストデータ化し、意味のまとまりごとに分割し、意味を損なわないように要約しカテゴリを生成、カテゴリの定義を作成した。 平成20年度は、IBDの専門医がおり、外来通院患者数が多い全国の施設を対象に、既に収集したパンフレット以外を用いて患者指導を行っている場合、その資料の提供を依頼し、収集した資料を、平成19年度に作成したカテゴリに基づきコーディングをすすめる。
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