2007 Fiscal Year Annual Research Report
在日日系ブラジル人労働者のための食物摂取頻度票の開発と調査
Project/Area Number |
19791748
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
長沼 理恵 Kanazawa University, 医学系研究科, 助教 (50303285)
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Keywords | 看護学 / 医療・福祉 / 栄養学 / 在日外国人 |
Research Abstract |
20年度より特定健診、特定保健指導が保険者に義務付けられるが、外国人労働者に対する健診体制は未整備であり、その保健指導の基礎となる情報が不足している現状がある。 栄養調査の基礎データとするために、在日日系ブラジル人と日本人との健康診断結果を多変量解析にて分析したところ、拡張期血圧を目的変数とすると、国籍(日本、ブラジル)、性別、体重、拡張期血圧、朝食を毎日摂取するかどうかの項目で関連に有意差が見られ、国籍による血圧値の違いが見られることが明らかとなった(日本公衆衛生学会にて発表)。このため、血圧値に影響すると考えられる塩分摂取量を正確に把握するためにも、24時間思い出し法での塩分摂取量の聞き取りをいかに正確に行うかの検討が必要となった。19年度の予定では、24時間思い出し法の実施、分析とその妥当性、再現性の確認であったが、それ以前に研究者が、栄養調査を十分理解し、調査技術を向上させる必要性が示唆された。そこで、ベトナムの農村地区という日本とは異なる文化を持つ対象への栄養調査に参加し、異文化の中で暮らす対象に対し、24時間思い出し法、FFQの実際さらに分析方法についての実施と助言を得ることが出来た。この結果については日本衛生学会での発表を行った。20年度はこの実践からの検討を受け、当初の予定であった24時間思い出し法の実施を行う。また、19年度の困難点として、ブラジル人の食事を正確に栄養計算できる管理栄養士の確保の問題があったが、栄養学を専門とする大学教員とのコンタクトを取ることが出来たため、20年度は栄養計算方法の調整を図っていく。
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