2008 Fiscal Year Annual Research Report
化学療法を受けている患者におけるクライオセラピーの効果に関する研究
Project/Area Number |
19890178
|
Research Institution | Yamanashi Prefectural University |
Principal Investigator |
高岸 弘美 Yamanashi Prefectural University, 看護学部, 助教 (10453052)
|
Keywords | がん / 化学療法 / 口内炎 / クライオセラピー |
Research Abstract |
クライオセラピーは身体への侵襲もなく、簡便な方法であり、口内炎を軽減する効果があるとされており、日本人を対象にした研究はほとんど見当たらず、その効果を明らかにすることは意義のあるものと考え、化学療法を施行されている患者におけるクライオセラピーの効果を明らかにすることを本研究の目的とすることとした。研究デザインは、ランダム化比較試験であり、対象はがん診療連携拠点病院にて、抗がん剤投与(外来化学療法)を受けている患者とし、対象年齢は30〜65歳、性別は限定せず、外来化学療法を受けている患者とした。サンプルサイズの計算を行い、介入群:30人・非介入群30人の計60人を本研究の対象とすることとした。方法は抗がん剤投与の5分前より、口腔内に氷片を含み、クライオセラピーを開始し、点滴施行中はクライオセラピーを継続することとした。メインアウトカムは、口内炎の発生と程度の評価であり、NCI-CTC (National Cancer Institute Common Toxcity Criteria)のスケールを用いて評価を行う。評価に際しては、専門家である歯科医師(口腔外科医)に判定を協力してもらう。また、患者自身にも口腔内の自己評価を行ってもらいデータとして使用することとした。 平成20年度はクライオセラピーの効果についてランダム化比較試験を用いて明らかにすることを目指し、がん治療の教育・研究機関であるがん診療連携拠点病院に研究協力を依頼した。また、実施に際して大学の倫理審査の承認を得た。実施施設側のスタッフの退職や看護師不足という問題があり、予定よりもデータ収集が遅れているが、協力医師と現在、実施に向けた調整をしている。
|