2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19GS0314
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
永田 和宏 Kyoto University, 再生医科学研究所, 教授 (50127114)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
稲葉 謙次 九州大学, 生体防御医学研究所, 准教授 (10423039)
|
Keywords | 品質管理 / フォールディング / レドックス / 小胞体 / 分子シャペロン |
Research Abstract |
なんらかの原因で細胞内にミスフォールドしたタンパク質ができてしまった場合、それを分解処理する必要があるが、本研究においては、細胞の品質管理機構において、1)どのように分解すべき基質のみが認識され、分解処理にまわされているか、および、2)変性あるいは凝集したタンパク質を、どのように分解可能な状態に保持し、かつ効率的に分解装置にアクセスさせるか、という2点に注目して研究を行うことを目的とする。 平成20年度においては、基質のジスルフィド結合を還元し、伸びたポリペプチドにする小胞体還元酵素ERdj5の性質を明らかにするため、主として次の2点について研究を行い、成果を得た。まず、内在性ERdj5が基質の還元、分解に寄与しているかについてノックダウン実験を行い、ERdj5をノックダウンすると基質の分解が遅くなることから、内在性ERdj5の寄与を確認し得た。 ERdj5には分子中に還元活性に関与する4つのチオレドキシンドメインが存在し、それらにはそれぞれCXXCからなる還元活性モチーフが存在するが、それらのうちどのCXXCモチーフが還元活性に寄与しているのかを明らかにした。そのため4つのCXXCモチーフの一個所だけをCXXCのまま残し、他のCXXCを不活性なAXXAモチーフに置換した変異体、および4つのCXXCモチーフのーカ所だけをAXXAモチーフに置換した変異体を用いて、分解活性、および還元活性について詳細に調べた。その結果、3つ目と4つ目のCXXCに還元活性、分解促進活性の両方が存在することが明らかになった。
|
Research Products
(5 results)