2011 Fiscal Year Annual Research Report
植物体内における細胞集団の分化状態を規定するシグナル分子の機能探索
Project/Area Number |
19GS0315
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Research Institution | National Institute for Basic Biology |
Principal Investigator |
岡田 清孝 基礎生物学研究所, 所長 (50101093)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
澤 進一郎 熊本大学, 自然科学研究科, 教授 (00315748)
槻木 竜二 京都大学, 理学研究科, 助教 (50303805)
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Keywords | 植物発生 / 葉極性 / カリフラワー / LTPタンパク質 / アポプラスト / マイクロRNA / 茎頂分裂組織 / WOX遺伝子 |
Research Abstract |
新規活性ペプチドの同定を目的として食用カリフラワーの花蕾表面のアポプラストから抽出・精製したペプチド画分を植物体に投与し、葉や茎頂分裂組織および根の形態に影響を及ぼす複数の活性を分離し、LC-MS/MSおよびプロテインシーケンサーによる同定を行った。シロイヌナズナには16個のLTPタンパク質相同遺伝子(AtLTPs)があるが、その中の2種がシロイヌナズナ茎頂付近の表皮細胞で発現しており、茎頂分裂組織の機能維持に関わっていることを示した。 植物の幹細胞の活性を制御するペプチドホルモンの分子機構を解析するために、シロイヌナズナの分裂組織の形成と維持に関わるペプチドホルモンの受容体として知られているCLV2が欠損した変異体から、42種のエンハンサー突然変異体を単離し、これら全ての候補突然変異体のゲノム配列を解読した。その結果から、三量体G-proteinタンパク質がペプチドホルモンの受容後の細胞内シグナル伝達の重要な因子でいることを見出し、さらに多数の新規シグナル因子を単離した。 オーキシンによって制御される維管束形成、根端分裂組織の活性維持、初期胚と雌しべの頂端基部軸に沿ったパターン形成、雄性配偶子の伝播などに関わるCUV遺伝子を解析した。 表側領域の分化制御に関わるHD-ZIPIII遺伝子の発現を抑制するmiRNA165/166の発現制御機構の解析を進めた。miR165が機能する領域の決定には、一次転写産物pri-miR165aの構造が必要であることを示した。 顕微鏡下で一個または数個の細胞に赤外光レーザーを照射して遺伝子の発現を誘導する系を開発し、根の細胞にWUS遺伝子とCLV3遺伝子の発現を一過的に誘導した。また、紫外光レーザーによって特定の細胞を不活性化させる系を開発した。
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Research Products
(36 results)