2020 Fiscal Year Annual Research Report
Research on the Aesthetics of Pop-culture in the age of non-mass media
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19H00517
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
室井 尚 横浜国立大学, 教育学部, 名誉教授 (50219953)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉岡 洋 京都大学, こころの未来研究センター, 特定教授 (70230688)
秋庭 史典 名古屋大学, 情報学研究科, 准教授 (80252401)
佐藤 守弘 同志社大学, 文学部, 教授 (10388176)
吉田 寛 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 准教授 (40431879)
カルパントラ ファビアン 横浜国立大学, 大学院都市イノベーション研究院, 講師 (00750142)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 美学 / 芸術学 / 比較文化 / ポップカルチャー / 文化研究 |
Outline of Annual Research Achievements |
本基盤研究は、2年目も研究実施計画に沿った事業をほぼ滞りなく実施することができた。但し、新型コロナによるパンデミックによって、これまで毎年実施してきた国際学会等でのラウンドテーブルの設置や研究発表などが不可能になると共に、毎年実施してきた百人単位での大規模なオープン研究集会の実施も不可能になってしまった。 そのため、20年度は、6月、7月、9月、10月、12月、3月の計6回、非常事態宣言解除時における小規模な公開の研究会を数多く実施した。6月、7月、9月、10月の研究会では研究代表者、研究分担者が研究発表を行い、一般の参加者と議論を行った。また、12月開催の研究会には研究協力者として三輪眞弘氏(IAMAS 情報科学芸術大学院大学)を、3月開催の研究会にはミツヨ・ワダ・マルシアーノ氏(京都大学)、日高良祐氏(東京都立大学)、マーティン・ロート氏(立命館大学)が参加し発表を行ったほか、研究代表者、研究分担者、一般の参加者と議論を行った。9月と3月のオープン研究会は、一部の研究分担者のオフライン参加の容易さを考え京都で開催したが、それ以外の回は横浜で開催した。またオンラインでの参加を可能にするなど、遠方地域からの一般参加の研究者や学生等を多数集めた。 大規模な研究集会は開催できなかったが、複数名のゲストを招いた小、中規模の公開研究会(3月)に代替したほか、加えて上述の公開研究集会計5回分を約300ページの報告書(『2020年度オープン研究会「メディア変容と新型コロナウイルス」記録集』)として紙の冊子にまとめ発行するとともに、そのPDF版を全ページ、ホームページで公開した。また紙の冊子はオープン研究会参加者に配布した。上記に加え、研究分担者の一人である吉岡洋による報告書『Minima Aesthetica 2』も発行し、本年度の成果として広く内外に公開している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
上記概要にも記したように、本事業の2年目も研究実施計画に沿った事業を実施したが、パンデミック状況下のため、国際学会での活動や大規模な公開研究集会の実施はできなかった。その代わりに公開の研究会を定期的に開催することによって、研究代表者、研究分担者の研究をさらに進め、その過程を報告書として発行することによって、成果を内外に広く公開することができた。 20年度はこれまでになかった試みとして、公開型の研究集会を開催したが、オンラインも併用しながらこのテーマに関心を持つ聴衆を広い地域から多数集めることができた。「脱マスメディア時代」という我々の研究テーマとコロナ下におけるメディア状況を批判的に結びつけるという意味で、本基盤研究グループにしかできない斬新な切り口による研究成果を上げたと自負している。各回学生のみならず社会人や研究者など熱心な一般参加者が多数集まり、熱心に議論に参加してくれた。 その成果として約300ページの報告書を発行し、出版物とオンライン版の形で公開したことにより広く研究成果を周知させ、多くの反響を得ることができた。大規模な研究集会の開催はまだ困難であることが予想されるため、今後もこのような情報発信を続けていきたい。 その反面、海外渡航が不可能になってしまったために、国外の研究者たちとの交流が滞ってしまっていることは否定し難い。21年度で本基盤研究は終了予定だが、この遅れを取り戻すために22年度以降も継続して申請することも考えている。22年度にはギリシャのテッサロキで国際記号学会の開催が予定されており、状況がどのように変化するかは予想できないが、研究グループ全体としての参加を希望している。それまでは、国内で、そして感染状況の変化を見守りながら、できることを確実に行っていきたいと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
3年目である次年度は、研究計画書にも書かれた通り、小規模の公開の研究会を複数回開催し、年度末にそれをまとめた報告書を出版していく方針である。各回様々な領域から研究協力者を招聘し、共同研究を進めていくほか、それぞれの研究分担者も、自分たちの担当領域に関する研究会やイベントを京都や名古屋で企画し、それらをオンラインや出版の形でまとめ発信していきたい。 最終年度ではあるが、国際交流や大規模な研究集会ができない状況が次年度も続くと予想されるので、それらの事業はそれ以降の申請に持ち越し、次年度に関しては今の状況でできることのすべてに挑戦していきたい。 今年度は名古屋や京都からの出張も自粛せざるをえないような状況もあったが、次年度に関しては感染状況を見守りながら、できるだけ対面での研究グループ内の意思疎通や情報交換をより密にし、研究を進展させる努力をしていきたいと考えている。
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Research Products
(34 results)
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[Book] 写真1 写真概論2021
Author(s)
佐藤守弘(分担執筆)他
Total Pages
328
Publisher
京都芸術大学・東北芸術工科大学出版局・藝術学舎
ISBN
978-4909439321
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