2019 Fiscal Year Annual Research Report
The Comparative Anatomy for Political Transition in Southeast Asia: Exploring Interactions between Local Traditions and Globalism
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19H00559
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
小林 知 京都大学, 東南アジア地域研究研究所, 教授 (20452287)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂本 龍太 京都大学, 東南アジア地域研究研究所, 准教授 (10510597)
小島 敬裕 津田塾大学, 学芸学部, 教授 (10586382)
安藤 和雄 京都大学, 東南アジア地域研究研究所, 連携教授 (20283658)
矢倉 研二郎 阪南大学, 経済学部, 教授 (20454647)
井上 浩子 大東文化大学, 法学部, 准教授 (20758479)
本間 香貴 東北大学, 農学研究科, 教授 (60397560)
松田 正彦 立命館大学, 国際関係学部, 教授 (60434693)
山田 裕史 新潟国際情報大学, 国際学部, 准教授 (60535798)
上田 達 摂南大学, 外国語学部, 教授 (60557338)
宮本 万里 慶應義塾大学, 商学部(日吉), 准教授 (60570984)
百村 帝彦 九州大学, 熱帯農学研究センター, 准教授 (80360783)
福武 慎太郎 上智大学, 総合グローバル学部, 教授 (80439330)
中西 嘉宏 京都大学, 東南アジア地域研究研究所, 准教授 (80452366)
上田 晶子 名古屋大学, 国際開発研究科, 准教授 (90467522)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 体制移行 / 民主化 / 市場経済化 / アジア / グローバル化 / 社会レジーム / 比較研究 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、1990年代前後に政治体制の移行を経験したカンボジア、ミャンマー、東ティモール、ブータンを対象とし、近年それらの国で生じた自然環境と政治体制、社会レジームの変容を比較し、その特徴を考察する。それらの国では体制移行を契機に、民主化と市場経済化が政府の政策として進められた。また同時に、人々の日常生活にグローバル化の影響が急速に浸透した。本研究は、その状況を比較研究の俎上に載せることで、民主化と市場経済化という近年の人間社会の変容を駆動してきた普遍性の高い力について理解を深める。特に、個別の文化や伝統、自然環境に根差す地域ごとの反応を明らかにし、それを人類社会の多様な変化のなかに位置づけることを目的とする。 初年度の本年は、4年間の研究プロジェクトの方針について理解を深めることと、研究分担者・研究協力者がそれぞれ調査研究の準備作業を進めることを目指した。2019年7月26日にはブータン、8月2~3日にはカンボジアとミャンマー、9月29日には東ティモールにおいてこれまで調査を行ってきた研究分担者と研究協力者を、研究代表者がそれぞれ招聘し、研究プロジェクト全体の説明と各人の役割について意見交換するミーティングを行った。その上で、10月26・27日には4つの国で調査を行う研究分担者と研究協力者の全員が集まり、問題の共有と方向性を議論するキックオフ集会を行った。2019年度の年度末にかけては、研究分担者・研究協力者のそれぞれが個別に、研究対象とする国での現地調査を含む研究活動を行った。しかし、2020年2月末以降は、新型コロナウイルス拡大の影響により海外調査をキャンセルし、年度末に予定してたミーティングも取りやめざるをえなかった。 キャンセルにより実施できなかった活動については、2020年度に入ってから各自がオンラインにて現地カウンターパートと連絡を重ねる体制を構築し、補った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度の第1の目標であった、研究プロジェクトの方向性に関しての研究分担者・研究協力者との議論は、計4回にわたって実施した研究集会を通じて概ね達成することができた。他方で、研究分担者・研究協力者が対象国で実施を予定していた現地調査は、2020年2月末以降新型コロナウイルスの感染拡大により難しい状況となった。しかし、研究プロジェクトの初年度であり、対象国での活動の主な目的が、本研究にかかわる現地での調査に協力をお願いするカウンターパートとの打ち合わせであったことにより、その後オンラインでコミュニケーションが可能な形に切り替え、こちらの目的もほぼ達成することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度は年度末に、新型コロナウイルスの拡大によって、海外へ渡航しての活動が不可能になった。本研究においては、研究分担者・研究協力者による海外調査が不可欠であり、影響は非常に大きい。 研究分担者・研究協力者の相互のコミュニケーションは、オンラインで実施してゆく体制をつくることで、ほぼ問題なく進めることができる。また、インターネットを介してアクセスが可能な現地情報を最大限に利用するなど、オンラインにもとづく調査方法を模索する。さらに、現地で予定していた調査研究の一部は、現地のカウンターパートなどに委託して実施するなどの方法も模索する。ただし、現地での対面式の調査活動を全てオンラインに切り替えることは難しい。新型コロナウイルスの拡大が終息の状況を見極めつつ、海外での調査の可能性も引き続き検討する。
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Research Products
(26 results)