2021 Fiscal Year Annual Research Report
子どもの課題スクリーニングから支援・効果まで循環するシステム構築
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19H00610
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
山野 則子 大阪府立大学, 人間社会システム科学研究科, 教授 (50342217)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横山 登志子 札幌学院大学, 人文学部, 教授 (00295916) [Withdrawn]
岩永 靖 九州ルーテル学院大学, 人文学部, 准教授 (10526221)
和田 一郎 花園大学, 社会福祉学部, 教授 (10711939)
中島 智晴 大阪府立大学, 人間社会システム科学研究科, 教授 (20326276)
大友 秀治 北星学園大学, 社会福祉学部, 准教授 (40648002)
比嘉 昌哉 沖縄国際大学, 総合文化学部, 教授 (50342431)
宮本 貴朗 大阪府立大学, 人間社会システム科学研究科, 教授 (70291606)
長崎 和則 川崎医療福祉大学, 医療福祉学部, 教授 (90309641)
吉田 卓司 藍野大学, 医療保健学部, 准教授 (90610212)
山中 徹二 大阪人間科学大学, 人間科学部, 助教 (90712430)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 早期発見 / AIスクリーニングシステム / 教職員の負担軽減 / 子どもの貧困 / スクリーニング / 不登校対策 |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度の大きな目標の一つとして、全国の自治体にオンラインスクリーニングシステムの導入を進めることであった。しかしながら、児童生徒のスクリーニングデータをオンライン上のシステムに入力することに対する抵抗感が学校現場で大きく、またスクリーニングシステム導入についての自治体との打ち合わせも、コロナ禍によりオンラインのみに限られたことから、当初の計画よりも導入数が少なくなった。一方で、スクリーニングに興味を持った自治体を対象に、個人情報保護に関して情報流出等への不安を払しょくしていった結果、24の自治体において小・中学校158校とスクリーニング契約を結び、そのうち11自治体の小・中学校50校でオンラインシステムが導入された。 またAIの学習については、これまでのスクリーニングシートに学校教員が入力した児童生徒のデータ(学校適応・学習・家庭状況・健康などに関するデータ)と各児童生徒についてスクリーニング会議からチーム会議にあげられたかどうかのデータを学習させた。この結果、スクリーニングのプロセスの中で、教員が児童生徒のデータを入力すると、各児童生徒について何らかの支援が必要か(スクリーニング会議からチーム会議にあげてさらに議論する必要があるか)を提示する新たなモデルが完成した。さらに、チーム会議の場で決定された支援の方策(教職員の関与・地域資源の活用・専門機関の活用)のデータを学習させることで、教員が児童生徒のデータを入力すると、支援が必要な児童生徒に対して、適切な支援の方策を提示することができるモデルが完成した。 さらに、プログラムモデル班が昨年度完成させた、児童の支援のあり方に関するプログラムを学校現場での実践面に還元した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
オンラインシステムの導入に対する学校現場の抵抗感が大きく、またコロナ禍とも相まった結果、オンラインシステムの契約は全体の3分の1程度にとどまったため。
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Strategy for Future Research Activity |
スクリーニングシステムの普及拡大を進めるため、学校現場における個人情報流出等の不安感の払しょくに努める。また現在、スクリーニングシートを使用している自治体へは、オンラインシステムの利点を説明し、オンラインシステムへの移行を促していく。 これにより、AI学習のための新たなスクリーニングデータを取得し、AIが提示する判定の精度を上げることを目指す。その結果、スクリーニングシステムを導入する自治体が増えていくという循環を作り出していく。
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