2022 Fiscal Year Annual Research Report
子どもの課題スクリーニングから支援・効果まで循環するシステム構築
Project/Area Number |
19H00610
|
Research Institution | Osaka Metropolitan University |
Principal Investigator |
山野 則子 大阪公立大学, 大学院現代システム科学研究科, 教授 (50342217)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩永 靖 九州ルーテル学院大学, 人文学部, 教授 (10526221)
和田 一郎 獨協大学, 国際教養学部, 教授 (10711939)
中島 智晴 大阪公立大学, 大学院情報学研究科, 教授 (20326276)
大友 秀治 北星学園大学, 社会福祉学部, 准教授 (40648002)
比嘉 昌哉 沖縄国際大学, 総合文化学部, 教授 (50342431)
宮本 貴朗 大阪公立大学, 大学院情報学研究科, 教授 (70291606)
長崎 和則 川崎医療福祉大学, 医療福祉学部, 教授 (90309641)
吉田 卓司 藍野大学, 医療保健学部, 准教授 (90610212)
山中 徹二 大阪人間科学大学, 人間科学部, 講師 (90712430)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | AIスクリーニングシステム / 教員の負担軽減 / 早期発見 |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでのスクリーニングシートによるデータを用いてAIの学習を進展させ、システムの改良を行い、システムのエビデンスレベルを高めた結果、33の自治体における211の小・中学校とスクリーニング契約を結び、そのうち24自治体へのオンラインシステムの導入が進むなど、オンラインシステムを利用してスクリーニングを実施する自治体が増加した。 AIの学習については、2021年度に引き続き、これまでのスクリーニングシートに学校教員が入力した児童生徒のデータ(学校適応・学習・家庭状況・健康などに関するデータ)と各児童生徒についてスクリーニング会議からチーム会議にあげられたかどうかの新たなデータを追加的に学習させた。この結果、スクリーニングのプロセスの中で、教員が児童生徒のデータを入力すると、各児童生徒について何らかの支援が必要か(スクリーニング会議からチーム会議にあげてさらに議論する必要があるか)を提示する新たなモデルが完成した。さらに、チーム会議の場で決定された支援の方策(教職員の関与・地域資源の活用・専門機関の活用)の新たなデータを追加的に学習させることで、教員が児童生徒のデータを入力すると、支援が必要な児童生徒に対して、適切な支援の方策を提示することができるモデルが完成した。 プログラムモデル班は、上記のスクリーニングシステムを用いてスクリーニングから支援までのプロセスを6工程にまとめ、導入アプローチを行った。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年度と比べ、オンラインシステムを導入する自治体数が増えたことで、これまで以上にスクリーニングデータを取得できたため。また、それによってAIの学習の進展につながり、システムの改良やAI判定の精度を上昇させることができたため。 スクリーニングについても導入プロセスを6工程にまとることができたため。
|
Strategy for Future Research Activity |
完成したAIスクリーニングシステムの有用性を明らかにするため、これまでのスクリーニングシートとの比較を行う。具体的には、どちらも使用経験のあるユーザーに対しアンケート調査を行い、負担軽減等に効果があるかどうか検討する。 また、開発してきたスクリーニングシステムの機能強化を目的として、学校現場で導入されている学習アプリ等との連携を検討する。 さらに、民間の企業等との協働によりスクリーニングシステムの普及拡大に取り掛かる。
|