2020 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19H00615
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
保田 時男 関西大学, 社会学部, 教授 (70388388)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
香川 めい 大東文化大学, 社会学部, 准教授 (00514176)
佐々木 尚之 大阪商業大学, 公共学部, 准教授 (30534953)
菅澤 貴之 熊本大学, 大学教育統括管理運営機構, 准教授 (30551999)
筒井 淳也 立命館大学, 産業社会学部, 教授 (90321025)
小林 盾 成蹊大学, 文学部, 教授 (90407601)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 回顧調査 / パネルデータ / 社会調査法 / 家族社会学 / 家族形成 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、郵送回顧調査によって、中年期の成人に過去20~30年のライフイベントを思い出してもらい、その家族形成期に生じる問題の発生原因やプロセスを明らかにしようとするものである。郵送回顧調査によって、パネル調査よりも低コストで短期間に同様のデータを収集し、より効率的に問題の把握・解決にあたることができると見込んでいる。 2年目(2020年度)はプリテストなどを踏まえて調査票の配布・回収を行う予定であったが、コロナ禍にともなう不測の事態(研究協力者の協力が困難)のため、調査の実施を翌年度に繰り越した。繰り越し事業は計画通りに2021年度に行われ、調査会社への委託を通して全国の35~49歳男女7620名を標本抽出し、約3400名の回答を得ることができた。調査票の内容については、研究分担者とのこれまでの議論をふまえて、交際経験等の調査項目を充実させるとともに、回答ミスの予想される調査項目の細かい調整を行った。また、晩婚・晩産の傾向を考慮して、当初の予定よりも調査対象者の年齢上限を5歳引き上げて49歳までとした。これらの結果、交際から家族形成(結婚・出産)に至る文脈をより明確に計量分析できる回答データが得られたと考えている。また、データの入力・分析に必要な機器やソフト等は、研究分担者のそれぞれが買いそろえることができた。必要な準備は整っているので、予定通り、次年度の早期にデータ入力を実施し、データクリーニングをふまえてデータ整備が完了次第、本格的なデータ分析に入る予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2年目(2020年度)に実施予定であった郵送調査について、コロナ禍にともなう不測の事態(研究協力者の協力が困難)により、事業を翌年度に繰り越した。そのため、全体的な研究進捗にも遅れが生じているが、その後の進捗はスムーズに進んでいるため、5年計画の全体としては致命的な遅れとはならないものと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
繰り越し年度の調査票の配布・回収は計画通りに完了した。調査票の回収後の進捗はスムーズに進んでいるので、今後のデータ整備の期間を短縮することで、分析開始時期の遅れを削減することを目指す。また、分析に携わる研究協力者とのコンタクトも早期に行い、分析計画の議論・共有を早める。これらにより、4年目(2022年度)の末には予定の遅れをほぼ解消する予定である。
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