2020 Fiscal Year Annual Research Report
Study of Objective Methods for Evaluating and Supporting Attachiment Disorders
Project/Area Number |
19H00617
|
Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
友田 明美 福井大学, 子どものこころの発達研究センター, 教授 (80244135)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
島田 浩二 福井大学, 子どものこころの発達研究センター, 助教 (00711128)
牧田 快 福井大学, 子どものこころの発達研究センター, 学術研究員 (10726607)
水野 賀史 福井大学, 子どものこころの発達研究センター, 特別研究員 (50756814)
滝口 慎一郎 福井大学, 学術研究院医学系部門(附属病院部), 特命助教 (70382926)
藤澤 隆史 福井大学, 子どものこころの発達研究センター, 准教授 (90434894)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 愛着障害 / アタッチメント / マルトリートメント / 脳MR画像解析 / 拡散テンソル画像 / 養育者支援 / 子ども虐待 / オキシトシン |
Outline of Annual Research Achievements |
マルトリートメント経験に起因する愛着障害を有する子どもの脳MR拡散テンソル画像を取得し、定型発達児を対照に群間解析を行った。その結果は、愛着障害の病態解明および病態特徴に基づいた治療方針の選択等を目指した更なる臨床応用への発展に貢献した。 1)DSM-5の診断基準を満たした愛着障害児25名(平均年齢13.2歳)の拡散テンソル画像を用いて大脳白質の神経の走行性を調べてみた。定型発達児33名(平均年齢13.0歳)と比べて、愛着障害児は脳梁体部や投射・視床経路の白質の異方性比率(FA)が増加し、更に放射拡散計数(RD)が減少していることを明らかにした(Makita et al., Psychiatry Res_Neuroimaging 2020)。2)マルトリートメントのエピゲノムマーカーの開発を行った(Nishitani et al., Psychiat Clin Neuros 2020)。マルトリートメントを受けた2-9歳の児童は、同年代の健常対照児よりも、DNAメチル化によって推定される年齢(メチル化年齢)が実年齢よりも高く、加齢の加速化が生じている現象を明らかにした。本成果は、マルトリートメントを受けることでエピジェネティックな加齢の加速化を突き止めた世界初の報告となった。3) 子育て中の母親の共感性と脳灰白質容積にオキシトシン遺伝子プロモーター領域メチル化が関与していることを解明した(Hiraoka et al., Psychoneuroendocrinology 2021)。4) 母子相互作用中におけるアイコンタクトと関連する自発性脳活動を明らかにした(Kuboshita et al., Sci Rep. 2020)。5) 母親の対乳幼児発話中におけるコミュニケーション調整に関わる脳機能を明らかにした(Kasaba et al., J Neurosci. 2021)。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
愛着障害児童、及び定型発達児童の被験者リクルートが想定以上に進捗した。脳MR画像解析やエピゲノム解析も順調に進めることができた。以上のような理由から、研究は当初の計画以上に進展している。
|
Strategy for Future Research Activity |
引き続き被験者リクルート、及び縦断的な脳MR画像の撮像を進めていく。
|
Research Products
(37 results)