2021 Fiscal Year Annual Research Report
Scaling theories of random quantum systems
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19H00658
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Research Institution | Sophia University |
Principal Investigator |
大槻 東巳 上智大学, 理工学部, 教授 (50201976)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小布施 秀明 北海道大学, 工学研究院, 准教授 (50415121)
羽田野 直道 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (70251402)
後藤 貴行 上智大学, 理工学部, 教授 (90215492)
SLEVIN KEITH 大阪大学, 大学院理学研究科, 准教授 (90294149)
今田 正俊 早稲田大学, 理工学術院, 上級研究員(研究院教授) (70143542)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | アンダーソン転移 / スケーリング理論 / 密度汎関数 / 深層学習 / 転送行列 |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度は本課題が始まって3年目となる。前年度に立案した計画に従い以下の成果をあげた。 1. アンダーソン転移は通常のWigner-Dysonクラスの他に,7つの新奇なクラスが知られており,近年,トポロジカル絶縁体,トポロジカル超伝導体の研究から注目を集めている。2021年度はこれらの新奇なクラスにおけるアンダーソン転移を詳細に調べた。これまでの研究では,新奇な対称クラス,特にカイラルクラスを実現するために,電子のトランスファーをランダムにするというアプローチが考えられていたが,これは数値計算には適しておらず,定量的な解析が行われていなかった。本課題では転送行列などの数値計算が安定的に行えるモデルを提案し,その数値計算をスケーリング理論で解析した(業績リスト[1])。 2. 2次元トポロジカル超伝導体の3重臨界点の繰り込み計算と数値計算を行い,その臨界指数を明らかにした(業績リスト[2, 3])。 3. 電子間相互作用があるランダム量子系であるドープされた半導体における波動関数の解析を,深層学習を用いて行った。(業績リスト[4]) 4. これらの研究の成功から,さらに研究を発展させ,非エルミートランダム量子系の研究を行なった。2021年度は通常のWinger-Dysonクラスに取り掛かり,これらの系のエネルギー準位間隔の統計から,臨界指数を求め,非エルミート性によって臨界指数が変化することを明らかにした(業績リスト[5])。さらに非エルミート系でも転送行列によるLyapuov指数の計算が安定的におこなえること,Lyapuov指数の非エルミート系での振る舞いを明らかにし,これらを元により精密な数値計算を行なった(業績リスト[6])。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初予定していた,新奇な対称クラスの研究だけでなく,密度班関数法で求めた電子間相互作用が強い場合のランダム量子系の解析や非エルミート系の解析まで行うことができた。また,2020年度に主催した国際会議Localisation2020を発展させ,月に2回程度の頻度でLocalisation seminar seriesというオンラインセミナーを主催した。
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Strategy for Future Research Activity |
エルミート系は10の対称クラス(3つのWinger-Dysonクラスと7つの新規なクラス)に分類できるのに対して,非エルミート系は38のクラスに分類される。2021年度は非エルミート性により臨界指数が変化することを確認した。38のクラスそれぞれが異なる臨界指数を示すのかどうかを2022年度以降明らかにしていく。また,相互作用するランダム量子系として量子回路が注目されている。量子回路における相転移のスケーリング理論も構築していきたい。また本課題全般に機械学習の手法を積極的に取り入れていく。
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Research Products
(37 results)