2021 Fiscal Year Annual Research Report
衝突破壊の超高速X線トモグラフィーによる小惑星族の多様性に関する研究
Project/Area Number |
19H00719
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
荒川 政彦 神戸大学, 理学研究科, 教授 (10222738)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
保井 みなみ 神戸大学, 理学研究科, 講師 (30583843)
白井 慶 神戸大学, 理学研究科, 特命技術員 (90870519)
長谷川 直 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究所, 主任研究開発員 (10399553)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 衝突破壊強度 / 小惑星 / 微惑星 / 熱進化天体 / フラッシュX線 / 再集積 / ラブルパイル天体 / デジタル画像相関法 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は昨年度開始した延性標的の衝突実験を宇宙科学研究所で実施し、フラッシュX線を利用した観測により、重力支配域の衝突破壊強度に対する摩擦や粘性の影響を調べた。 衝突破片の代表的な速度として、破片速度とある速度よりも遅い破片の積算質量の関係から決まる中間速度を用いる。この中間速度をフラッシュX線画像の解析から求めた。 オイル粘土球と比較のためオイルを入れずに水で固めて、その後その水を蒸発させた乾燥粘土球を用いた実験からそれぞれの中間速度を求めた。各標的に対して、中間速度とエネルギー密度の関係を求めた所、オイル粘土球は乾燥粘土球よりも系統的に中間速度が早いことが分かった。オイル粘土球の空隙率は20%程度で乾燥粘土球の50%よりずっと小さい。この空隙率の差が中間速度の差の原因と思われる。 一方、以前行った凍結粘土球とオイル粘土の中間速度はほぼ同じであった。オイル粘土球の引っ張り強度は、ほぼ0MPaであるが、凍結粘土球の引っ張り強度は~1MPaもあることから、中間速度には引っ張り強度の影響は小さいことが分かる。また、オイル粘土では混合するオイルの粘性を6倍変化させた所、高粘性の標的ほど中間速度が小さくなった。この事から粘性は中間速度に影響を与えることがわかった。 この実験結果と実験を再現するSPH数値シミュレーションから、重力支配域での衝突破壊強度を推定した。数値シミュレーションの結果、もとの標的の半分の質量に対応する脱出速度と実験から得られる中間速度の比較から、重力支配域の衝突破壊強度を推定することができることが分かった。また、層構造標的の衝突破壊実験に対しても同様にフラッシュX線による観測を行って、中間速度の計測を実施した。この実験結果を神戸大で開発したDCI法による解析結果と相補的に利用することで、破片の質量-速度分布の時間・空間分解能を飛躍的に高めることが可能となった。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Presentation] Impact Strength of Porous- and Ductile-Rocky Planetesimals in Gravity Dominated Regime2022
Author(s)
Arakawa, M., Nagano, T., Ishida, S., Yasui, M., Shirai, K., Hasegawa, S.
Organizer
53rd Lunar and Planetary Science Conference
Int'l Joint Research
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