2019 Fiscal Year Annual Research Report
Research on MEMS devices utilizing thick film permanent magnet
Project/Area Number |
19H00738
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
進士 忠彦 東京工業大学, 科学技術創成研究院, 教授 (60272720)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中野 正基 長崎大学, 工学研究科, 教授 (20274623)
韓 冬 東京工業大学, 科学技術創成研究院, 特任助教 (50825263)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 磁石 / 微細加工 / 微細着磁 / マイクロモータ / レーザ加熱 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,厚さ数十~数百μmの厚膜磁石を用いたデバイスの設計・製造技術を開発することを目的としている.それを実現するため,3つの研究の柱を設けている.1)シリコン基板等へのパルスレーザデポジション(PLD)法によるネオジム磁石の堆積と微細加工の研究,2)厚膜ネオジム磁石のレーザアシスト加熱および磁気転写による微細着磁法の研究,3)磁気デバイスの設計・試作・制御および評価である. 1)に関しては,5×5mmのシリコン基板上にNdFeBの等方性厚膜磁石を75μm堆積したサンプルの作製に成功した.得られた磁石の残留磁束密度は,0.78 T, 保磁力416 kA/m, (BH)max 62kJ/m3であった.2)に関しては,この磁石を用いたピッチ0.2mmのハルバッハ配列磁石の作製に,レーザ局所加熱法と印加磁場の回転手法を用いて成功した.この結果,基板面外方向の交番着磁よりも高い磁束密度の発生に成功した.また,これとは別にに,厚さ0.3mmの薄板ネオジム磁石の両面からレーザ局所加熱し,アスペクトの高い領域の着磁を実現する方法も開発した.3)に関しては,φ10mm,厚さ0.3 mmのリング磁石に,80極のレーザ局所加熱による超多極着磁に成功し,これを用いたマイクロモータの試作と,トルク測定,回転実験に成功した.さらに,レーザ局所加熱法を用いた碁盤の目状の着磁磁石を用いた,振動電磁式エネルギーハーベスターの設計や試作にも着手している.また,これらのデバイスを実現する上で不可欠な,メッキ技術を用いた高アスペクトコイルの製作法も併せて開発している.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初,2年目以降に予定していたデバイスの設計・試作を前倒しで実施し,マイクロモータの初歩的な駆動実験に到達することができた.
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウィルスの感染問題があり,大学が入構禁止になっており,実験等が実施できない期間が長期化している.この期間は,マイクロデバイスの設計やシミュレーションならびに,2019年度に得られた成果の論文化に注力し,夏以降にデバイスの試作や実験を集中して実施する予定である.
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Research Products
(6 results)