2021 Fiscal Year Annual Research Report
Development of Innovative Chiral Molecules and Polymers Analysis and Separation Methods Based on Three-Dimensional Space Imaging
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19H00909
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
生越 友樹 京都大学, 工学研究科, 教授 (00447682)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
淺川 雅 金沢大学, ナノマテリアル研究所, 准教授 (90509605)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ピラー[5]アレーン / キラル転写 / 円偏光発光 / らせん構造 |
Outline of Annual Research Achievements |
側鎖にイオン性基と不斉炭素原子を導入した水溶性ピラー[5]アレーンは、不斉炭素原子の導入により水中において完全にピラー[5]アレーンの面不斉が一方に偏ったジアステレオマーを形成していることが明らかとなった。得られた水溶性面不斉ピラー[5]アレーンは、その空孔に適合するゲスト分子を水中で強く取り込むことができた。ゲスト部位とイオン性部位を有するピレン誘導体を水中で会合させた超分子集合体は、疎水性のピレン部位のスタッキングによりナノファイバーを形成した。そこに面不斉ピラー[5]アレーンを添加すると、超分子集合体の高次構造がナノファイバーかららせん構造へと変化した。水溶性面不斉ピラー[5]アレーンの不斉情報が超分子集合体へ転写されたためである。さらに興味深いことに、水溶性ピラー[5]アレーンの添加量が、ゲスト分子部位とチャージのバランスがとれている領域で、らせん構造が効率的に誘起されることが明らかとなった。らせん構造を形成していることから、円二色性測定を行ったところ、ピレン部位にコットン効果が確認された。これより疎水性のピレン部分のスタッキングがねじれた構造を形成していることが明らかとなった。ピレンは強い蛍光を示すことから、超分子集合体の円偏光発光測定を行ったところ、チャージのバランスがとれて、らせん構造が効率的に形成している状態では、円偏光発光を示した。一方で、らせん構造を形成していない場合には、円偏光発光を示さなかった。また対となる水溶性面不斉ピラー[5]アレーンを用いた場合には、逆の円偏光発光を示した。これらの結果から、水溶性面不斉ピラー[5]アレーンを用いた、超分子集合体へのキラル転写のメカニズムが明らかとなった。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(9 results)