2021 Fiscal Year Annual Research Report
Reconstruction of the biodiversity base of parasitoid wasps utilizing next-generation technologies and natural history heritage
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19H00942
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
前藤 薫 神戸大学, 農学研究科, 教授 (80346238)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中谷 至伸 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 農業環境研究部門, ユニット長 (30354088)
寺田 賢治 徳島大学, 大学院社会産業理工学研究部(理工学域), 教授 (40274261)
大原 昌宏 北海道大学, 総合博物館, 教授 (50221833)
渡辺 恭平 神奈川県立生命の星・地球博物館, 学芸部, 主任学芸員 (70710474)
井手 竜也 独立行政法人国立科学博物館, 動物研究部, 研究員 (80724038)
松本 吏樹郎 地方独立行政法人大阪市博物館機構(大阪市立美術館、大阪市立自然史博物館、大阪市立東洋陶磁美術館、大阪, 大阪市立自然史博物館, 主任学芸員 (90321918)
小西 和彦 愛媛大学, ミュージアム, 教授 (90414747)
三田 敏治 九州大学, 農学研究院, 助教 (90581851)
松尾 和典 九州大学, 比較社会文化研究院, 助教 (90741281)
山迫 淳介 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 植物防疫研究部門, 主任研究員 (20748959)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 寄生バチ(蜂) / 自然史財 / 分類 |
Outline of Annual Research Achievements |
拠点大学博物館(北海道大学総合博物館、愛媛大学ミュージアム、九州大学総合研究博物館)、国設基幹博物館(農研機構、国立科学博物館)および地域普及博物館(大阪市立自然史博物館、神奈川県立生命の星・地球博物館)における、国内外産の寄生蜂の標本整理を進めた。あわせて、DNAバーコーディングに供するための標本収集と解読を行った。また、ベトナム、イギリス、カナダとの研究協力を進めた。タマバチ科(Cerroneuroterus属、Dryocosmus属、Latuspina属)、タマゴクロバチ科(Macroteleia属)、オナガコバチ科(Torymus属)、ヒメバチ科(Netelia属、Xanthopimpla属、Woldstedtius属、Diplazon属、Syntactus属など)、コマユバチ科(Meteorus属、Aridelus属)、セイボウ科(Baeosega属、Nipponosega属)、アリガタバチ科(Formosiepyris属、 Odontepyris属)などについて、5編の国際共著論文を含む、32編の研究論文を発表した。 コマユバチ科の翅脈画像から得られる翅脈結節点の抽出について、細線化による画像処理手法とMask-R-CNNを用いたデータ学習手法を提案して両者を比較した。 ミトコンドリアCO1遺伝子に基づく従来のDNAバーコードには遺伝子浸透などの問題があるため、あわせて利用できる核遺伝子マーカーを模索してきたが、核ITS領域は次世代シーケンシングによっても信頼できる配列データを取得することは困難であった。他の複数の核遺伝子マーカーの検討を進めたところ、NaK (sodium-potassium adenosine triphosphatase) 遺伝子が種識別に適当な進化速度を持ち、単一コピーであるために解読・解析も容易であることを突き止めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
新型コロナウイルスの蔓延に伴い、海外調査や海外研究者の招聘ができない状況が続き、国内の標本調査にも支障が生じている。だが、各機関の所蔵標本を前倒しで調査するとともに、画像データの交換等によって大きく遅延することなく研究を進めることが出来ている。
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Strategy for Future Research Activity |
全体の研究計画に変更はない。ただし、核遺伝子DNAバーコーディングとして当初はITS領域を想定していたが、次世代シーケンシングによっても解析が困難であることが判明した、しかし、サンガー法でも解読できる比較的進化速度の速い核遺伝子領域(NaK)が新たなDNAバーコード候補として浮上してきたので、これについて汎用性などを検討する。
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Research Products
(57 results)