Research Project
【研究項目1】気候変動下の気象・水文ダウンスケーリング:気候予測モデルと代表的濃度経路(RCP)シナリオについては、当初の計画通りに準備を行った。統計学的ダウンスケーリングの妥当な空間解像度と不確実性を検証するために、各都市の気象データを現地研究者を介して入手した。【研究項目2】暑熱に関連する健康リスクの予測モデル:ベトナム、インドネシアの都市部において気温、湿度、風、放射熱等の環境情報、着衣等の文化的な情報、エネルギー使用状況等の情報(ヒートアイランドの影響をモデルに考慮するため)、そして、移動経路と移動手段の情報(人間の移動行動をモデルに考慮するため)についてアンケート調査を行った。さらに、暑熱環境における睡眠障害の分析方法を検討し、寝室における赤外線センサーを用いた睡眠深度測定とアンケート調査によって行うこととした。研究項目3】水系感染症に関する健康リスクの予測モデル:気候変動下で不衛生な水に接触することによる水系感染症リスクを推定するために、洪水時にあふれた汚水との接触頻度、渇水時における体の洗浄頻度、気温の高い時期の水浴び回数などに注目しながら、インタビュー調査を設計した。それを用いた予備調査も実施した。【研究項目4】蚊媒介感染症に関する健康リスクの予測モデル:マニラ、バンドン、マカッサル等で、気象、水文変数、土地利用変数に基づいて蚊の生息数を予測する「蚊生態サブモデル」を機械学習(ランダムフォレスト)で作成した。その結果、蚊個体数の空間分布は主に概ね1~2か月前の気象変数(年最大気温、月降水量)データを反映した動態を示していることが示された。各都市を網羅的にカバーするように、成虫個体数および産卵卵数を調査した。成虫は各家庭の軒下や屋内に誘虫紫外線ランプと吸引ファンを備えた電動採捕機を設置し、採取時間を記録して単位努力量当たり捕獲数(個体数/日)を評価した。
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
上記の通り,本年度に設定した研究実施計画に沿って,おおむね研究を実施できたため。本年度の終盤には新型コロナウイルスの世界的流行が発生したものの,本研究の進捗に対するその影響は限定的であった。
新型コロナウイルスの世界的流行にともなう研究室利用や海外渡航の制限がどれだけ続くか心配であるが,海外のカウンターパートの協力を得ながら,できる限り計画通りに研究を実施できるように努める。
All 2020 2019 Other
All Int'l Joint Research (4 results) Journal Article (13 results) (of which Int'l Joint Research: 11 results, Peer Reviewed: 12 results, Open Access: 9 results) Presentation (13 results) (of which Int'l Joint Research: 11 results, Invited: 4 results)
PLOS Neglected Tropical Diseases
Volume: 4(5) Pages: e0008279
10.1371/journal.pntd.0008279
Journal of Agricultural Meteorology
Volume: 76(1) Pages: 19-28
10.2480/agrmet.D-19-00045
bioRxiv
Volume: n.a. Pages: n.a.
doi.org/10.1101/862904
International Journal of Environmental Research and Public Health
Volume: 17(5) Pages: 1795
doi.org/10.3390/ijerph17051795
JMIR Formative Research
Volume: 4(1) Pages: e16424
https://formative.jmir.org/2020/1/e16424/
IASS Discussion Paper
Volume: - Pages: -
10.2312/iass.2019.018
IGARSS 2019 - 2019 IEEE International Geoscience and Remote Sensing Symposium, Yokohama, Japan
Volume: - Pages: 6531-6534
10.1109/IGARSS.2019.8900060
IOP Conference Series: Earth and Environmental Science
Volume: 266(1) Pages: 012014
10.1088/1755-1315/266/1/012014
土木学会論文集G(環境)
Volume: 75(7) Pages: III_173-III_183
10.2208/jscejer.75.7_III_309
Volume: 17 (1) Pages: 99
doi.org/10.3390/ijerph17010099
Volume: 16 (23) Pages: 4705
doi.org/10.3390/ijerph16234705
Parasites & Vectors
Volume: 12 (1) Pages: 361
https://doi.org/10.1186/s13071-019-3629-y
Journal of Clinical and Diagnostic Research
Volume: 13 (7) Pages: DC20-DC23
10.7860/JCDR/2019/41059.13004