2022 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19H01205
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
長木 誠司 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (50292842)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 純 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (10251331)
韓 燕麗 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (10537096)
竹峰 義和 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (20551609)
一條 麻美子 東京大学, 大学院総合文化研究科, 准教授 (30213987)
清水 晶子 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (40361589)
乗松 亨平 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (40588711)
加治屋 健司 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (70453214)
森元 庸介 東京大学, 大学院総合文化研究科, 准教授 (70637066)
桑田 光平 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (80570639)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 再制作 / ポストヒューマン / 芸術とテクノロジー |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度までの芸術分野ごとの研究で得られた知見を糾合し、「再制作」を総合的に理論化する試みを行った。年度末に予定された総括シンポジウムと成果発表はコロナ渦のため断念されたが、再制作をテーマとし、2021年に駒場博物館で開催された「宇佐美圭司 よみがえる画家」展の記録集を予定の1年遅れで出版することができた。 また、個別の研究としては以下がある。 「再制作」の背景にある、テクノロジーを駆使してアーカイヴにあらゆるものを保存し、任意に「再生」可能にしようとする欲望、それは同時に不死性への信仰でもある。視聴覚のみならず触覚や嗅覚、味覚まで含めた多感覚的に及びつつあるアーカイヴ化の果てある保存というヴィジョンを、ボリス・グロイスのライフ・ドキュメンテーション論などを参照しつつ、再生や不死性への欲望という視点から、「再制作」について理論的に考察した。 制度の実践もまたテクスト生産に関わる技芸(ars)という側面を持つ。本来は神学に由来するテクストを、編纂と註釈という方法によりながら法テクストとして「再制作」した中世教会法の営為は、その顕著な現象のひとつである。ピエール・ルジャンドルはこれを敷衍して、社会一般を「主体なきテクスト」のたえまない再生産と捉えた。これらの概念を検証しつつ、「再制作」の観点から、システム論的な社会のポイエーシスについて再考した。 「人間以後」をめぐる近年の理論では、人間による制作という発想から、人間はみずからが制作したモノによりたえずつくりなおされているという発想へ転換が図られる。テクノロジーとそれが大きく変化させた地球環境は、生命体としての人間のありように「再制作」を迫っている。とりわけ生殖に関わる技術発達をめぐる現代のフェミニズム科学論、身体論に着目し、再生産を担うとされてきた女性の身体が、ポストヒューマンの時代にいかに「再制作」されうるかを探求した。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(21 results)