2020 Fiscal Year Annual Research Report
A Comprehensive Study on the Melodramatic Imagination in Russian and Former Soviet Culture
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19H01243
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
安達 大輔 北海道大学, スラブ・ユーラシア研究センター, 准教授 (70751121)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 愉 早稲田大学, 坪内博士記念演劇博物館, 助手 (00816556)
小川 佐和子 北海道大学, 文学研究院, 准教授 (90705435)
神竹 喜重子 東京藝術大学, 大学院音楽研究科, 研究員 (70786087)
越野 剛 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 助教 (90513242)
斎藤 慶子 上智大学, 外国語学部, 研究員 (20805832)
鳥山 祐介 東京大学, 大学院総合文化研究科, 准教授 (40466694)
乗松 亨平 東京大学, 大学院総合文化研究科, 准教授 (40588711)
番場 俊 新潟大学, 人文社会科学系, 教授 (90303099)
平松 潤奈 金沢大学, 外国語教育系, 准教授 (60600814)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | メロドラマ / ロシア・ソ連 / 文化史 / 共感 / アイロニー / ショック / 身体 / 感情・情動 |
Outline of Annual Research Achievements |
新型コロナウイルス感染症の拡大を受けて国内外の研究集会の予定が立ちにくい状況が続いたが、そうした状況を想定した研究実施計画の通り、国際的な研究成果の本格的な発信は主に翌2021年度に行うこととして、今年度は主にその準備作業に充てた。具体的には、以下の3点から研究を実施した。 1. 研究内容の共有(科研報告会):研究会の開催方法として定着したZoomを利用し、個々の研究内容を互いに検討する機会を2020年9月と2021年3月の2回設けた。 2. 国内外のネットワーク構築(ICCESSの準備):今年度の開催が中止となり、翌2021年度に延期されたICCESS大会では計4パネルの組織を予定しており、今年度は大会での報告に向けて準備を進め、研究成果を英語論集として刊行する計画を立案した。このネットワークを維持しつつ、参加予定のない科研メンバーや海外研究者も交えてインターネットを利用しながら共同研究を進めた。2020年11月及び2021年3月の2回ウクライナ国立ポルタワ教育大学で開催された国際会議に研究代表者がオンライン参加して報告を行うなど、国際的な研究ネットワークの構築と拡充をすることができた。 3. 比較文化論の導入とアウトリーチ活動計画(公開講座の準備):メロドラマ的想像力の地域間比較を目的として北海道大学スラブ・ユーラシア研究センターで予定していた公開講座「メロドラマするロシア:アジアとの比較から考える大衆文化の想像力」は、開催が中止となった。そのため今年度は翌2021年度の開催に向けて準備を進めた。また関連するアウトリーチ活動を検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、研究2年目は研究を継続する方法を模索することから始まったが、インターネットを利用した情報・資料収集および研究報告・研究打ち合わせの方法を確立することで、①メンバー個々の研究をムラのない形で進める②科研内外・国内外の研究ネットワークを拡大・強化する、という当初方針に沿って研究を進めることができた。 ともに映画・メディア論の専門家であり、スラブ・ユーラシア研究センターの招へいを受けて本科研の枠内でも研究協力が予定されていたGolovnev研究員(ピョートル大帝人類学・民族学博物館)とDeBlasio准教授(ディキンソン大学)の滞在が中止になるなど、新型コロナウイルス感染症の拡大の影響は深刻だった。そのほか資料調査の面でも影響があったが、インターネット上の資料を積極的に利用したり、旅費に予定していた経費を図書にまわして集中的な図書構築を図るなど、新型コロナウィルス感染症拡大の影響を最小限に抑えた着実な研究を行うことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
研究3年目は、国内外で研究成果の本格的な発信を開始するとともに、引き続き国内外の研究ネットワークの構築に努め、成果物として英語・日本語論集刊行の準備を進めながら、これまでの研究の中間成果報告と検証・修正を行う。 新型コロナウイルス感染症の拡大の状況を見ながら慎重に研究を進めて行くが、インターネットを利用した情報・資料収集および研究報告・研究打ち合わせの方法を今年度確立することができたので、次年度も積極的に取り入れて行く。
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