2020 Fiscal Year Annual Research Report
社会主義文化のグローバルな伝播と越境―「東」の公式文化と「西」の左翼文化
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19H01248
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
越野 剛 慶應義塾大学, 文学部(日吉), 准教授 (90513242)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田村 容子 北海道大学, 文学研究院, 准教授 (10434359)
村田 裕和 北海道教育大学, 教育学部, 准教授 (10449530)
今井 昭夫 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 教授 (20203284)
梅津 紀雄 工学院大学, 工学部, 講師 (20323462)
杉村 安幾子 日本女子大学, 文学部, 教授 (50334793)
坂川 直也 京都大学, 東南アジア地域研究研究所, 連携研究員 (50849619)
久野 量一 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 准教授 (70409340)
亀田 真澄 早稲田大学, 文学学術院, 日本学術振興会特別研究員 (70726679)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 社会主義文化 / 伝播 / 翻訳 / 人の移動 / ノスタルジー |
Outline of Annual Research Achievements |
新型コロナウィルス感染症の蔓延にともなう出入国や航空便の制限措置のため、国外での現地調査および国際学会での研究発表の実施がきわめて困難になった。したがってオンラインによる研究会の企画を研究活動の中心とせざるをえなかった。 2020年11月1日に日本ロシア文学会全国大会で、研究代表者越野、分担者田村、国外研究協力者のフョードロワと共にワークショップ「東アジアにおけるソ連の社会主義視覚文化―ジェンダー化された身体と越境するプロパガンダ」を企画し、ソ連の映画や舞台芸術が、日本や中国に及ぼした影響を比較文化的な観点から議論した。もとは8月末から9月にかけて開催される全米アジア学会神戸大会にパネル申請していたが、同大会が全面オンラインになってしまったため参加を断念した。しかし日本ロシア文学会も結局オンライン開催になった。 研究代表者越野、分担者田村など本科研のメンバーを核として、複数の地域の研究者によって構成される「社会主義リアリズム研究会」は、2021年2月4日にオンラインの研究会を実施し、研究分担者の久野が研究報告「キューバの社会主義文学」を行った。対面では会う機会のあまりないような多くの分野の研究者の参加が得られ、今後の共同研究の足がかりを築くことができた。 中国文学者田村とロシア文学者越野による共著論文「中国映画における『白鳥の湖』の受容と変奏」が学術誌に掲載され、「翻案・翻訳」という主要なテーマにおける研究成果となった。異なる地域の専門家による共同研究という本科研の目的も部分的に達成された。しかし「人の移動」「記憶・ノスタルジー」という他のテーマについては大きな進展は見られなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2020年2月ごろから新型コロナウィルス感染症が世界的な流行となり、国外での調査や研究者の招へいができなくなったばかりか、国内の移動や研究会の開催なども困難な状況となった。そのため予定していた研究計画は次年度以降に延期、あるいは修正を余儀なくされた。
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Strategy for Future Research Activity |
国内外の移動や対面での面談が困難になり、その代替手段としてオンラインによる研究会や研究打ち合わせの開催を行う。現地での資料収集が必要な研究テーマについては実施時期を次年度以降に延期するか、あるいはテーマの変更を検討する。
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Research Products
(11 results)