2022 Fiscal Year Annual Research Report
西洋中世における境界地域の統治システムに関する比較史的研究
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19H01328
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
高山 博 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 名誉教授 (90226936)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 玄 日本女子大学, 文学部, 教授 (00431883)
草生 久嗣 大阪公立大学, 大学院文学研究科, 教授 (10614472)
大貫 俊夫 東京都立大学, 人文科学研究科, 准教授 (30708095)
亀長 洋子 学習院大学, 文学部, 教授 (40317657)
藤崎 衛 東京大学, 大学院総合文化研究科, 准教授 (50503869)
阿部 俊大 同志社大学, 文学部, 教授 (60635788)
菊地 重仁 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 准教授 (80712562)
小澤 実 立教大学, 文学部, 教授 (90467259)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ガバナンス / 中世 / 政治 / 境域 / ヨーロッパ |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度、研究計画の中間報告である高山博・亀長洋子編『中世ヨーロッパの政治的結合体:統治の諸相と比較』(東京大学出版会、2022)が刊行されたため、本年度は、この成果を受けて、英文論集の準備に入った。すでに対面会議が可能となったため、東京大学や軽井沢に代表者や分担者の一部が集まるとともに、海外や国内遠方に在住の分担者や協力者もいるため、ハイブリッド形式で研究会を組織した。英文論集は、代表者の高山を編者とし、『中世ヨーロッパの政治的結合体』に寄稿したメンバーを中心に執筆すること、中世における政治体(polity)を再検討するテーマとすること、高水準のモノグラフとすることで寄稿者の合意を得た。3月に行われた会議では、寄稿者それぞれが事前に提出したアブストラクトに基づく報告を行った。 研究計画の副産物として、研究分担者の小澤が筆頭編者をつとめるM. Ozawa, Thomas M. Smith, and G. Strack (ed.), Communicating Papal Authority in the Middle Ages (Routledge, 2022)が刊行された。本書では、研究分担者の菊地、草生、藤崎、小澤も論文を寄稿しており、教皇庁による各地域に対する遠隔統治という観点から、複数の事例を提供した。日本語はもとより従来の英語圏の研究では触れられにくかった北欧や東地中海世界などの境域の問題にも触れており、本科研研究会での議論が十分に生かされて国際発信された成果となった。他方で、亀長洋子「通訳をめぐる断章:中世ジェノヴァ人の対外進出とコミュニケーション」イタリア史研究会編『イタリア史のフロンティア』(昭和堂、2020年、140-153頁)では、やはり越境や境域という観点から、従来の日本では等閑に付されていた論点を提示した。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(11 results)