2021 Fiscal Year Annual Research Report
畿内の地域間関係の解明に基づくヤマト政権成立史の新理解
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19H01339
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
福永 伸哉 大阪大学, 大学院人文学研究科(人文学専攻、芸術学専攻、日本学専攻), 教授 (50189958)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 照彦 大阪大学, 大学院人文学研究科(人文学専攻、芸術学専攻、日本学専攻), 教授 (10249906)
上田 直弥 大阪大学, 大学院人文学研究科(人文学専攻、芸術学専攻、日本学専攻), 助教 (70823780)
中久保 辰夫 京都橘大学, 文学部, 准教授 (30609483)
門林 理恵子 大阪電気通信大学, 総合情報学部, 教授 (70358886)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | ヤマト政権 / 畿内地域 / 墳丘墓 / 古墳 / 八州嶺古墳 |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度に当たる2021年度は、ヤマト政権成立過程における畿内地域内部の勢力関係の推移について総括し、成果をとりまとめることを計画したが、新型コロナウィルス感染拡大の状況が続き、大きな制約を受ける中で研究を進めざるを得なかった。最終的には予算の一部を2022年度に繰り越して、2022年9月に以下のテーマについて成果を収載した研究成果報告書を編集刊行して作業を終了した。 <テーマ1>弥生時代~古墳時代移行期の畿内諸資料の型式と分布の検討:突線鈕式銅鐸・弥生墳丘墓・初期古墳・古式土師器・銅鏡の型式や分布について検討を行った。 <テーマ2>長尾山丘陵フィールドプロジェクト:宝塚市長尾山丘陵における前期古墳の実態解明作業としては、宝塚市万籟山古墳の墳丘構造や円筒埴輪の編年的位置についての検討、宝塚市八州嶺古墳の墳丘構造確認調査を行った。猪名川流域の古墳時代の地域動向の解明に関連して、かつて円筒埴輪の出土情報があるが開発により実態不明となった豊中市石石塚古墳推定地の測量調査を行い、所在した地点をおおむね絞り込んだ。これらを踏まえて、猪名川流域の首長墳系譜の理解を更新した。 <テーマ3>ヤマト政権成立過程における畿内地域関係の解明:テーマ1・テーマ2の検討を踏まえて、ヤマト政権成立過程において南部大和川流域・北部淀川流域(猪名川流域を含む)・大和盆地の3地域の親縁関係が大きく変動することを明らかにし、それが後のヤマト政権内部の主導権争いに大きな影響を与えたことを指摘した。 <テーマ4>古墳・集落ネットワークの景観考古学的分析:ヤマト政権成立期における畿内北部地域の台頭の背景に、瀬戸内と日本海を結ぶ南北交通ルート上に位置するという地政学的な要因が存在した可能性を、遺跡分布と地形情報の照合によって提起した。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(14 results)