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2019 Fiscal Year Annual Research Report

Re-thinking of transition from Late Bronze to Early Iron Age in east Mediterranean

Research Project

Project/Area Number 19H01349
Research InstitutionTenri University

Principal Investigator

桑原 久男  天理大学, 文学部, 教授 (00234633)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 日野 宏  天理大学, 参考館, 学芸員 (20421290)
津本 英利  (財)古代オリエント博物館, 研究部, 研究員 (40553045)
増渕 麻里耶  京都造形芸術大学, 芸術学部, 講師 (50569209)
巽 善信  天理大学, 参考館, 学芸員 (60441432)
長谷川 修一  立教大学, 文学部, 教授 (70624609)
橋本 英将  天理大学, 文学部, 准教授 (80372168)
小野塚 拓造  独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館, 学芸研究部, 研究員 (90736167)
Project Period (FY) 2019-04-01 – 2022-03-31
Keywords地中海 / 青銅器 / 鉄器 / 遺跡 / 発掘調査 / テル・レヘシュ / 考古学 / 旧約聖書
Outline of Annual Research Achievements

本研究課題においては、東地中海地域における後期青銅器時代から初期鉄器時代への「移行期」について、イスラエル、テル・レヘシュ遺跡の発掘調査成果を軸に、実態を解明することを目指している。今年度は、8月2日~8月21日、研究代表者・研究分担者ほか、研究協力者らが、現地に渡航を行い、現地の協力者であるイツハク・パズ博士(イスラエル考古局)らとともに、テル・レヘシュ遺跡の第12次発掘調査を実施した。
同遺跡では、アクロポリスの北西麓に「下の町」がテラス状に広がり、2008年の調査で青銅器時代の豊かな層が確認されている。そこで、「下の町」の中でも、以前に実施した地下探査で何らかの構造物の存在を確認できたテラス南西部分に7グリッドを設定し、発掘調査を実施した。その結果、大きく2か所で鉄器時代初期に属すると思われる建築遺構が確認された。その一つは、タブンを伴う建物であり、一般の住居遺構の一部である可能性が確認できた。もう一つの建物は、壁のみの出土であるが、幅も深さも90cm 程度あることから、大規模な建物の一部である可能性が考えられた。
後者の床面には、漆喰が塗布されていたと思われる。床直上の堆積からの出土土器片は、後期青銅器時代や鉄器時代のものが混入した状態であった。また、一部を掘り下げて調査を行ったところ、床を構成する土には後期青銅器時代の土器片が多く含まれていることが明らかとなった。今年度の調査では、下層床面の存在確認には至っていない。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本研究課題に取り組むため、テル・レヘシュ遺跡の「下の町」に新たに調査区を設定し、懸案となっていた第Ⅲ期発掘調査を開始できたことは、何よりの大きな進展であった。また、以前に行っていた地中レーダ探査の結果に沿った形で、建築遺構の確認ができたことも大きな成果であったと評価できる。
合わせて、研究分担者の増渕麻里耶氏により、テル・レヘシュ遺跡の過去の調査で出土した金属製品に関する初歩的な冶金考古学的調査ができたことも今年度の進展としてあげられる。
こうした調査成果は、12月21日に開催されたイスラエル考古学研究会等において、情報共有され、有意義な意見交換を行うことができている。

Strategy for Future Research Activity

テル・レヘシュにおける「下の町」の発掘調査では、調査を開始することができたこと自体が大きな進展であったが、なお目的とする青銅器時代~初期鉄器時代の居住層には到達していない。調査が再開できた折には、今年度の調査で確認された二つの建築以降の間をつなぐ空間の調査が重要になる。新型コロナウイルス症による影響を考慮しつつ、今後、同遺跡の発掘調査を再開し、目的とする層位の調査を進めてゆく必要がある。また、同遺跡におけるこれまでの調査成果を活用しつつ、関連諸遺跡のデータと比較しつつ、研究を進めてゆく必要がある。また、調査成果を国内外の学会で報告し、情報の共有や意見交換を行うことが求められよう。

  • Research Products

    (4 results)

All 2019 Other

All Journal Article (1 results) Presentation (2 results) Remarks (1 results)

  • [Journal Article] アナハラトの歴史解明へ向けて-イスラエル、テル・レヘシュ第12次発掘調査(2019年)-2019

    • Author(s)
      桑原久男・間舎裕生・橋本英将
    • Journal Title

      西アジア発掘調査報告会報告集

      Volume: 第27回 Pages: 31-34

  • [Presentation] テル・レヘシュ第12次(2019年)発掘調査報告2019

    • Author(s)
      橋本英将
    • Organizer
      第26回イスラエル考古学研究会
  • [Presentation] テル・レヘシュ出土の金属製品に関する冶金考古学からの所見2019

    • Author(s)
      増渕麻里耶
    • Organizer
      第26回イスラエル考古学研究会
  • [Remarks] Rekhesh Project日本語サイト

    • URL

      http://rekhesh.com/jp/about-the-site

URL: 

Published: 2021-01-27  

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