2020 Fiscal Year Annual Research Report
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19H01382
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Research Institution | Aichi University |
Principal Investigator |
岡本 耕平 愛知大学, 文学部, 教授 (90201988)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉江 あい 京都大学, 文学研究科, 講師 (10786023)
池口 明子 横浜国立大学, 教育学部, 准教授 (20387905)
葉 せいい 茨城大学, 人文社会科学部, 教授 (30242332)
熊谷 圭知 お茶の水女子大学, 名誉教授 (80153344)
高木 彰彦 九州大学, 人文科学研究院, 特任研究員 (90197054)
紺屋 あかり 明治学院大学, 国際学部, 講師 (90757593)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 南洋 / 地誌 / 地政学 / 沖縄 |
Outline of Annual Research Achievements |
・2021年10月17日:オンラインで科研会議を開催し.次のようなことを話し合った.1)太平洋戦争中の日本では地誌の本の出版が増加し,それが戦後にも引き継がれた.Isaiah Bowmanの著書New World(1921)は,戦前の日本の地理学者(佐藤弘など)に評価された.これが,日本の地誌書にどのような影響を与えているか検討が必要.2)南洋群島に関し,主に物質文化の収集が中心だったドイツ植民地政府に対して、日本の南洋庁は初期から無形文化や宗教実践などに関心を寄せていた.3)南洋の台湾人は,主として外南洋にいた.日本企業が南洋に進出する際,台湾人を利用した.4)地誌の方法論に関して,フィンランドのAnssi Paasiなどによる新しい地誌」(New regional geography)では,ハーツホーン流の伝統的な地誌が地政学を意識しあえて政治的な要素の検討を避けてきたことが批判され、政治や政策の影響にフォーカスした地誌が書かれるようになった。このような新しい地誌の流れを検討する必要がある. ・2022年3月4日午前:沖縄県那覇市で科研会議を開催し(一部メンバーはオンライン参加),IGUパリ大会(国際地理学連合・創立100周年大会)で、本科研の研究成果を発表することを正式決定し,IGUパリ大会の発表原稿をもとに、日本地理学会英文叢書の原稿を作成し、出版をめざすことにした。 ・2022年3月4日午後:琉球大学地理学教室および旧移民研究センター資料室を訪問し,宮内久光・琉球大学教授から、琉球大学における移民研究の歴史やその内容について説明を受けるとともに、資料を閲覧した(一部メンバーはオンライン参加)。 ・2022年3月5日:沖縄県名護市で,我那覇宗孝・名桜大学客員教授から沖縄出身移民に関する説明を受けた。 ・2022年3月6日:沖縄県名護市にある魚店の店主から南洋移民であった祖父についての話を聞いた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ禍で海外でのフィールドワークができなくなった.また,国内調査も2022年3月まで待たねばならなかった.
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Strategy for Future Research Activity |
2022年7月開催のIGUパリ大会(国際地理学連合・創立100周年大会)で、本科研の研究成果を発表することとし,このIGUパリ大会の発表原稿をもとに、日本地理学会英文叢書の原稿を作成し、出版をめざすことにした。
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