2020 Fiscal Year Annual Research Report
The effects of legal socialization on people's attitudes towards contracts.
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19H01409
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
木下 麻奈子 同志社大学, 法学部, 教授 (00281171)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松村 良之 明治大学, 研究・知財戦略機構(駿河台), 研究推進員 (80091502)
池田 清治 北海道大学, 法学研究科, 教授 (20212772)
長谷川 真里 東北大学, 教育学研究科, 教授 (10376973)
前田 智彦 名城大学, 法学部, 教授 (10292806)
森 大輔 熊本大学, 大学院人文社会科学研究部(法), 准教授 (40436499)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 法的社会化 / 社会調査 / 追試 / 契約意識 / 法心理学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、法社会学で従来から重要な研究課題とされてきた日本人の法意識について、社会調査および実験を用いて実証的に検証するものである。法意識という概念は多元的な側面を有するが、この研究では、とりわけ契約法に関わる法意識を中心課題として取り上げ、社会調査および実験を行うのに必要な理論モデルを構築した上で、実証的な研究を行う。なかでも「法的社会化」という概念に着目し、契約に関する法意識の獲得・形成過程に焦点を当てたモデルを採用して、研究課題を遂行していく。つまり本研究では、日本の人々が法的な社会環境に対して適応していく過程で、法とりわけ契約に関してどのような知識、価値、理解を獲得しているかを明らかにすることが、主要な目的となる。この目的を達成するために、2020年度は、次年度に予定している本調査のための予備調査および予備実験を行った。各班が行った研究活動の詳細は、次のとおりである。 A班(社会調査班): 2021年度実査予定の本調査で新たに採用する設問を作成するために、本年度は、社会調査の予備調査を行った。世代ごとの法とくに契約についての態度の相違を調べるため、回答者を世代(10歳刻み)と性別に層化して割当て、Web調査を調査会社に委託して実査した。 B班(民事法学班): Web調査で行うシナリオ実験に用いる契約事例を作成した。シナリオでは近年、消費者契約で課題となっているオンライン取引での契約と従来の対面での契約を対比させる内容のものを作成した。 C班(心理学班): B班が作成したシナリオを用いてWeb調査でシナリオの予備実験を成人および中学生を対象に行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2020年度は、次年度に予定している本調査のために予備調査をWeb調査で行った。また予備実験を行った結果、日本の成人および中学生の契約意識について実験を実査することができた。新型コロナウイルス感染症が依然として蔓延しているため予断を許さないが、現在までのところ概ね予定どおり研究は進行している。
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Strategy for Future Research Activity |
A班(社会調査班)が中心となりB班(民事法学班)と連携して社会調査のリサーチ・デザインを確定し、全国成人を母集団としたランダム・サンプリングを用いた社会調査を実査する予定である。サンプリングおよび実査は調査会社に委託する予定である。 C班(心理学班) 前年度の予備実験とA班の社会調査の結果を踏まえてB班のシナリオを改良する。それに基づいたシナリオを利用した本実験(要因計画法)をWebを利用して行う。実査はWeb調査会社に委託する予定である。
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Research Products
(11 results)